7.1チャンネル・オーディオを可能にする新Pentium 4

2004/6/23

インテル 代表取締役共同社長 吉田和正氏

 インテルはデスクトップ向けプロセッサの新製品「Pentium 4 プロセッサ」シリーズと3種のチップセットを6月22日に発表した。リビングに置いたPCでDVDなど高画質な映像を楽しむデジタルホーム向けの機能を搭載したのが特徴。インテル 代表取締役共同社長 吉田和正氏は「ホームシアターをデスクトップだけで可能にする」と新製品を説明した。

 発表したのはハイパー・スレッディング・テクノロジ対応のプロセッサ「Pentium 4 プロセッサ エクストリーム・エディション 3.40GHz」「Pentium 4 プロセッサ 560(周波数3.60GHz)」「同 550(3.40GHz)」「同 540(3.20GHz)」「同 530(3.00GHz)」「同 520(2.80GHz)」。

 3種のチップセット「915P Express チップセット」「915G Express チップセット」「925X Express チップセット」は、デジタルホーム向けにマルチメディア関連の機能を強化した。新たなグラフィックス・アクセラレータを搭載。2003年にインテルが出荷したチップセットと比較してグラフィックスのパフォーマンスが1.7倍向上したという。また、I/Oには500MB/sのデータ転送が可能なPCI Expressを採用。テレビチューナーを搭載したPCで、スムーズなテレビ視聴やハードディスク録画が可能になるという。

 また、チップセットには192kHz、24ビットによる7.1チャンネル・オーディオを可能にする「インテル ハイ・デフィニション・オーディオ」機能を搭載。PCのアウトプット・ジャックから同時に複数サウンドを伝送できる。

デルが発表した新Pentium 4プロセッサ搭載のPC「Dimension XPS Gen3」

 さらにインテルはオプションでRAID 0とRAID 1のボリュームをディスクに作成できる「インテル マトリックス・ストレージ・テクノロジ」をチップセットの機能として用意。2つのディスクにまたがる形でRAID 0とRAID 1のボリュームを作り、重要なビジネスデータやOS、アプリケーションはミラーリングが利用できるRAID 1のボリュームに保存、それほど重要度が高くない一般ファイルやゲーム・プログラムなどはストライピングで高速アクセスが可能なRAID 0のボリュームに保存する、などの使い方ができる。

 デルや富士通、NEC、ソニーなどはインテルの発表に合わせて新しいPCを公開した。吉田氏は「インテルはモバイルPC向けのセントリーノでPC市場に活を入れてきた。それはよい結果が出ている」としたうえで、「モバイルPCだけでは市場の活性化は難しい。PCを引っ張ってきたのはデスクトップだ」と述べ、新製品の投入でPC市場全体の拡大を目指す考えを示した。

(編集局 垣内郁栄)

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インテルの発表資料

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