「ホットな夏にホットな製品」、IBMの最新UNIXサーバ

2004/7/15

 「ホットな夏にホットな製品です」。日本IBM 常務執行役員 システム製品 事業担当 橋本孝之氏が7月14日に発表したのは、「POWER5」1.9GHzを搭載したUNIXサーバ「IBM e server p5」(以下p5)の中型機3モデルだ。出荷は8月31日。同社最新プロセッサ「POWER5」の搭載と、異機種混在環境を一元化する「仮想化エンジン技術」の実装がp5の特徴。エントリモデルの520(最大2way)が最小構成で190万6400円、ミッドレンジモデルの550(最大4way)が350万9300円、同570(最大16way)が394万1100円である。稼働OSは、AIX 5Lバージョン5.2/5.3とLinux(Redhat/SUSE)。

日本IBM pSeries事業部長 俵雄一氏

 橋本氏は「(IBMは)エンタープライズ市場で強みを発揮してきたが、p5でミッドレンジ、ローエンド市場に注力していく」と話す。具体的には、他社製メインフレームを対象にしたレガシー・マイグレーションや他社製UNIXサーバからの移行に力を入れる。特に、レガシー・マイグレーションについては、3月からエクサ、兼松エレクトロニクス、ジェー・アイ・イー・シーの3社を加えた6社で推進していく。パートナーは年内までに20社に拡大していく予定。

 p5に新たに搭載した仮想化技術の成果は、メインフレーム・テクノロジを基盤としたマイクロ・パーティショニング機能の実装として実現している。この機能により、p5では1個のプロセッサに対して10個のパーティションを設定することが可能になった。「例えば、最大16way搭載の「p5 570」であれば、1台で最大160区画を設定することで、最大160の仮想UNIXサーバ環境を構築することができる」(pSeries事業部長 俵雄一氏)。

 また、AIX 5Lのワークロード・マネージメント機能を拡張し、複数のパーティションにまたがったワークロード管理を可能にする「パーティション・ロード・マネージャ(PLM)」も実装、プロセッサとメモリの使用効率を管理することが可能となった。つまり、プロセッサとメモリなどのリソースを、使用率の低いパーティションから、より必要とするパーティションに自動的に再割り当てを行うことができるようになったのである。

 レガシー・システムの刷新論議については、7月6日に行われた情報・通信事業戦略説明会で、日立製作所の執行役副社長 小野功氏の意見が波紋を投げかけている。すなわち、官庁系の巨大システムは“安易に”オープンシステムで再構築すると逆にコストがかさむ。信頼性を確保したシステムを構築することも難しい、というような主旨の意見である。日本IBMの橋本氏はこの意見に対し、「確かにシステムのトータルな完成度としてはメインフレームに軍配が上がるかもしれない」としながらも、「プロセス上のつながり、つまり、インターフェイスはオープンである必要がある」とし、メインフレーム、オープンシステムのどちらに偏(かたよ)るものではないとした。

(編集局 谷古宇浩司)

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