IBMがサーバ統合の新コンサル開始、年内は無料

2004/9/25

 日本IBMはサーバやストレージなどのITインフラを最適化する手法・分析ツールの「Zodiac」(ゾディアック)を使ったサーバ統合のコンサルティングサービスを提供開始すると9月24日に発表した。2004年中は無償で提供する。IBM製サーバを使った最適なサーバ統合を顧客に提案し、製品の拡販につなげる。2005年以降の価格は未定。

 Zodiacは企業が使用しているサーバやストレージの情報をもとに、ITインフラのどの部分をどのように統合するのが最適かを分析し、効果的な統合プランを提言する。運用管理コストの低減などを狙ってITインフラの統合を考える企業は多いが、統合前に統合の効果を具体的に把握することは難しく、統合をためらう企業もあった。IBMではZodiacを使うことで「コストをはじめとした削減効果を事前にシミュレーションしながら、適材適所な製品を選択できる」としている。

 Zodicを使ったコンサルティングサービスは3週間の工程で提供する。3週間でITインフラの現状把握や分析を行い、IBM製サーバを使った統合案を提言する。日本IBMによるとすでにZodiacを用いたサーバ統合を提言していて、ある企業に対してはサーバ107台を7台に統合可能で、統合で年間8600万円のコスト削減が実現できると提言したという。

 Zodiacのコンサルティングサービスは具体的には4つのステップで提供される。第1ステップではサーバやストレージ、アプリケーションの現状を把握し、それぞれにかかるコストや運用管理費を収集する。第2ステップでは業務別、設置場所別、プラットフォーム別、部門別、ベンダ別などITインフラの分類別にサーバやアプリケーションを分析し、コスト削減が可能な部分を抽出する。

 第3ステップは得られた情報からサーバ統合のモデルケースを選出する。ITに関する標準や業界動向、将来性に加えて、顧客のITスキル、今後のITスキル修得計画なども含めて検討する。第4ステップではサーバ統合のモデルケースをさらに絞り込み、統合案を決定する。その際にどの分野の統合から始めるのが最も効果的かも優先順位付けし、顧客に伝えるという。

(編集局 垣内郁栄)

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日本IBMの発表資料

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