グリッドのミドルウェアを2005年に公開、NAREGI

2004/10/23

 国立情報学研究所の教授で、リサーチグリッド連携研究センター長を務める三浦謙一氏は10月22日、国立情報学研究所と日刊工業新聞社が共催した「2004 最新情報戦略フォーラム」で講演した。三浦氏は情報学研究所などが進めるグリッド・コンピューティングを実現するためのミドルウェア開発プロジェクト「超高速コンピュータ網形成プロジェクト」(National Research Grid Initiative:NAREGI)について、「2005年には中間評価としてミドルウェアをオープンソースで公開したい」と説明した。

国立情報学研究所教授 リサーチグリッド連携研究センター長を務める三浦謙一氏

 NAREGIは、次世代の研究開発や製品開発に役立つ大規模シミュレーションを可能にするグリッド・コンピューティングの研究プロジェクト。主にグリッド・コンピューティングの基盤となるミドルウェアを開発している。情報学研究所と分子科学研究所を中心に、共同研究機関、大学、産業界などが参加。2003年4月に5カ年計画でスタートした。

 ミドルウェアを開発するための研究項目は、「グリッド環境の資源管理」や「プログラミング環境」「運用技術」「通信基盤」など。NAREGIでは開発したグリッド基盤上で稼働させるアプリケーションの開発も行っている。研究しているのは、ナノサイエンスに関する技術が中心となっている。

 すでに国内の各研究開発拠点をネットワークで結んで、グリッド・コンピューティングの運用テストが始まっている。ネットワークには最大10Gbpsの帯域を誇るスーパーSINETを利用。グリッド・コンピューティングを活用することで17Tflopsのパフォーマンスを発揮しているという。「ナノサイエンスのグリッド実証実験のためにヘテロジニアス環境のテストベッドを構成している」(三浦氏)。

 三浦氏が示した開発のロードマップによると、NAREGIは2005年から本格的な評価、実証研究に入る。2007年には実証実験を行って実用化を目指す。さらに2008年以降は研究で蓄えられた技術やノウハウを産業界で生かせるような仕組みをつくるという。

(編集局 垣内郁栄)

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国立情報学研究所
日刊工業新聞社

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