無期限サポートを提供、日本オラクル決断の背景は

2004/11/10

 日本オラクルはデータベース製品のサポートサービスを改定し、無期限のサポートも可能とする新サービスの提供を開始すると11月9日に発表した。長期間のサポートを提供することで、金融、公共の基幹系システムなどミッション・クリティカル市場でのサービスに厚みを持たせるのが狙い。日本オラクル 取締役常務執行役員 サポートサービス本部長 保科実氏は「既存ユーザー層の拡大でサポートサービスは拡大している。オラクルのサポートサービスは2ケタ成長している」と述べ、サポートサービスの拡充を図る意図を説明した。

日本オラクル 取締役常務執行役員 サポートサービス本部長 保科実氏

 日本オラクルは基本的なサポートサービスプログラム「Standard Product Services」の内容を改定し、障害対応・パッチの新規作成などの「フル・サポート」の期間を従来の製品出荷開始後3〜4年から5年にする。また、フル・サポート終了後に提供される「延長メンテナンス・サポート」の期間を従来の2年から無期限に延長可能にする。延長メンテナンス・サポートは技術的質問に対する回答や新規パッチの作成、新しいバージョンの無償提供などフル・サポートに近いサービスが提供されるが、新しいOSやほかのサポート提供製品との動作保証、新しいメンテナンス・リリースは提供されない。延長メンテナンス・サポートで無期限のサポート受けるには、フル・サポート期間終了後2年以内に契約する必要がある。アシスタンス・サポートは従来どおりフル・サポート終了後、3年間提供される。

 新しいサポートサービスの対象になるのはデータベース製品の「Oracle9i Database Release 2」と「Oracle Database 10g」の各エディション。10g以降のリリースやバージョンも対象となる。

 サポートサービスの年間料金は従来と同じ。フル・サポートは年間ライセンス料金の22%分。延長メンテナンス・サポートは前年度のサポートサービス料金の30%割り増しが年間料金となる。フル・サポート終了後に延長メンテナンス・サポートに移行する場合は、フル・サポートの料金にその30%分を加えた額が、延長メンテナンス・サポートの料金となる。

 ITシステムの導入が進み、各ベンダの顧客基盤が広がることで、サポートサービスからの収益が期待できるようになってきた。保科氏によると、日本オラクルのサポートサービスの売上比率は全体の売り上げの中で38.4%を占める(2004年5月期)。保科氏は「今年は売上比率が40%を超えるとみられる」と見通しを述べた。マイクロソフトも2004年6月、サポートサービスの内容を改定し、10年間のサポートを提供できるようにしている。日本オラクルは、問題の早期解決や障害を未然に防ぐ情報の提供などでサポートサービスの質を向上させると同時に、長期間サポートを提供して顧客満足度の向上を狙う。

(編集局 垣内郁栄)

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日本オラクルの発表資料

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