「選択肢は弊社しかない」、NetAppが新OS発表で自信

2004/11/19

 日本ネットワーク・アプライアンス(NetApp)は同社のストレージ製品用OSの新バージョン「Data ONTAP 7G」の提供を開始したと11月18日に発表した。米ネットワーク・アプライアンスのアジア・パシフィック担当バイスプレジデント トム・チン(Tom Chin)氏は「NetAppが実現を目指すストレージ・グリッドと仮想化に対応したのが最大の特徴」と説明した。

米ネットワーク・アプライアンスのアジア・パシフィック担当バイスプレジデント トム・チン氏

 7Gで追加された主な機能は2つ。仮想化機能の「FlexVol」とクローン作成機能の「FlexClone」だ。FlexVolはディスクの容量に限定されず自由にストレージ・ボリュームを作成できる。以前のバージョンではディスクの容量とボリュームがひも付いていて、ストレージ運用中にボリュームを変更することが難しかった。FlexVolを使うことでストレージのリソースを仮想化。ボリュームへの事前の容量の割り当てが不要になり、使っていないストレージの空き容量を別のボリュームとして再構成できる。ボリュームは運用中に容量を減らすことも可能。

 チン氏は「利用率の改善だけでなく、細かいデータの管理やパフォーマンスの向上が期待できる」と説明。「ビジネスの予測が外れても柔軟にストレージを対応させられる」としている。チン氏は「数年前のストレージはディスクを管理していたが、今後の主流はデータの管理になるだろう」と述べた。

 FlexCloneはデータベースのシミュレーションやソフトウェアのテストに利用できるストレージのクローンを作成できる機能。特徴はクローンを作成すると変更を加えた部分の容量だけが消費される点。FlexCloneで作成したクローンはテスト終了後にそのまま廃棄でき、「変更が全体に影響しない」(チン氏)という。クローンは200まで作成可能。クローンしたデータからクローンをつくる“孫クローン”にも対応する。

 NetAppの代表取締役社長 鈴木康正氏は「スナップショットを作ってテストに利用するのがいまの主流だが、スナップショットで作ったデータはリードだけしかできない」と指摘したうえで、「FlexCloneは瞬時にクローンを作成できる。データベース関連のテストは期間が半減する。選択肢は弊社(NetApp)しかない」と自信をみせている。

 NetAppは買収した米SpinnakerのOS技術「SpinOS」を今後Data ONTAPに統合することを予定している。SpinOSを統合し、ヘテロジニアス環境のストレージのプロトコルやデータの属性の違いをクライアントから見えなくする「グローバル・ネーム・スペース」を実現するのが狙い。グローバル・ネーム・スペースはNetAppが提唱するストレージの新しいアーキテクチャ「ストレージ・グリッド」の中核技術となる。チン氏はグローバル・ネーム・スペースについて「2〜3年の時間で具現化できる」と述べた。

(編集局 垣内郁栄)

[関連リンク]
日本ネットワーク・アプライアンス

[関連記事]
NetApp社長に聞く、「NTTデータはなぜ出資したのか」 (@ITNews)
「ストレージ・グリッド」を全製品に展開するNetAppの狙い (@ITNews)
NetAppが金融向け専任チーム、海外の実績は通用するか (@ITNews)
「ストレージグリッドへの最短距離にいる」、NetApp (@ITNews)

情報をお寄せください:



@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)
- PR -