ピープル買収に成功したオラクル、SAPと一騎打ちに

2004/12/15

 米オラクルは12月13日(米国時間)、米ピープルソフトの買収に両社の取締役会が合意したと発表した。買収金額は103億ドル(約1兆800億円)。今後の業務アプリケーション市場は最大手の独SAPとオラクルの2社が主に競い合うことになる。2社を中心に業界の合従連衡が今後も続きそうだ。

ピープルソフト買収に成功したオラクルのCEO ラリー・エリソン氏

 ピープルソフトの取締役会はオラクルの買収を拒否してきたが、オラクルが株式公開買い付け価格を1株24ドルから26.5ドルに引き上げたことを受けて、買収に合意した。買収の取引は2005年1月には終了する予定。

 今後注目されるのはオラクルによるピープルソフト製品の顧客サポートと、ピープルソフト製品の統合問題。オラクルはピープルソフト製品の顧客のサポートについて「世界中にいる既存のJ.D.エドワーズやピープルソフトの顧客へのサポートを直ちに拡張・強化する」としている。買収合意前に開催されたイベント「Oracle OpenWorld」で、12月8日に講演したオラクルのCEO ラリー・エリソン(Larry Ellison)氏は「(買収に成功した場合)過剰とも思えるサポートを顧客に提供する」と述べていた。

 ピープルソフト製品の統合についてオラクルは、「PeopleSoft 8を強化し、PeopleSoft 9を開発する。JD Edwards 5強化し、JD Edwards 6を開発する予定」と発表。エリソン氏も「開発中のPeopleSoft 9を完成させる。その後はオラクル製品とピープルソフト製品を合体させたシステムをつくる。両社のエンジニアのリソースを統合し、機能的に合体したソフトをつくる。アップグレードも容易にする」とOracle OpenWorldで語っていた。

 オラクルは今後、SAP追撃の戦略を本格的に練ることになる。12月6日にOracle OpenWorldで会見を開いたオラクルの取締役会議長 ジェフ・ヘンリー(Jeff Henley)氏はSAP攻略について「SAPを追い抜くために業界別のソリューションを強化し、提供する」と説明。そのために業界特化型の製品を提供しているソフトウェア企業の買収を積極化する方針を明らかにした。ヘンリー氏は「ピープルソフト買収に成功した後も別の会社の買収を考えている」とも述べていて、ソフトウェア業界の買収や合併が続くことが予想される。

(編集局 垣内郁栄)

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日本オラクルの発表資料
日本ピープルソフトの発表資料

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