Solaris 10はRed Hatの2倍、Windowsの10倍安くなる、サン

2004/12/15

 サン・マイクロシステムズは12月14日、金融業界向けのセミナー「金融機関に求められる次世代基盤ソリューションセミナー」を実施した。セミナーでは、米サン・マイクロシステムズ上級副社長スチュアート・ウェルズ(Stuart Wells)氏が「Sun In Financial Services」と題した講演を行った。

米サン・マイクロシステムズ上級副社長
スチュアート・ウェルズ氏

 ウェルズ氏は冒頭、「現在、ウォール街を中心とした米国金融業界では、Linuxが中心となっている」と指摘。同社のSolarisが劣勢な現状を明らかにした。しかし、2005年1月にリリースする最新OS「Solaris 10」がLinux Standard Baseに準拠しており、Solaris 10上でLinuxアプリケーションを稼働できることを挙げ、Solaris 10のリリース以降は、既存のLinuxとの共存によってSolarisのシェアをばん回できると自信を見せた。

 サン自身が認めるように、IAサーバの性能が向上してきたことやLinuxブームによって、同社の主力商品であったSPARC/Solarisの組み合わせは減少しているのが現状のようだ。そこで同社はSolaris 10で大きく方向転換をしている。x86マシンにも積極的に対応したほか、4CPU以下のマシンであれば商業・個人利用であっても無料で利用できる「使用権無料」を打ち出しているほか、オープンソースプロジェクトも進行中だ。

 これらを受けて同氏は、「Javaのパフォーマンスを向上」や「Trusted Solarisの機能追加」「Solarisコンテナ」といったSolaris 10の新機能を説明。金融機関が特に重視するセキュリティに関しては、「米国国防省が唯一セキュアだと認めたOSである点が大きなアピールポイントだ」としている。また、Solaris 10の新機能である「Dynamic Tracing」技術が、多くの金融機関に興味を持たれているという。Dynamic Tracing技術とは、システムのトレースや調整、問題解決をリアルタイムで行うことができる機能だ。

 ウェルズ氏は実際にウォール街の金融機関にSolaris 10を持ち込み、現在稼働しているシステムと同じハードウェア上でさまざまな実験を行ったという。実験結果は、Solaris 10の新機能を駆使することにより、「ある実験では、3年間でSolaris 10が約9880万ドル削減したのに対して、Red Hatは5080万ドルの削減だった。つまり約2倍のコスト削減を実現した」(同氏)としている。

 また同氏は、現在Windowsシステムで稼働している金融機関の場合、「ある予測演算を同じハードウェアで行った場合、Windowsで5時間6分掛かっていたものを30分に削減できた。つまり、演算時間を10分の1に短縮できた」とも語っており、LinuxやWindowsと比較して、コストや時間を削減できると自信を見せている。

 ウェルズ氏は最後に、「金融機関は特にコスト意識が高い。現在主流であるLinuxを選択した理由もコスト削減が狙いだ。当社のSolaris 10が登場することにより、さらにコスト削減が可能であることに加え、現在のLinuxシステムとの共存が可能であることが分かれば、必然的にSolarisを選択することになるだろう」と分析し、講演を締めくくった。

(編集局 大津心)

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サン・マイクロシステムズ
金融機関に求められる次世代基盤ソリューションセミナー

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