「フィッシング110番」にリンリンリン、警察庁

2005/12/25

 警察庁は偽装したWebサイトなどでユーザーの個人情報を盗み取るフィッシング詐欺の情報提供を受け付ける「フィッシング110番」を設置したと12月24日に発表した。警察庁では提供された情報を基にフィッシング詐欺の取り締まりに努めるとしている。

警察庁が開設した「フィッシング110番」のWebサイト

 フィッシング詐欺は実在する企業の名前をかたって電子メールをユーザーに送信し、偽のWebサイトに誘導。Webサイトに名前や住所、電話番号、クレジットカード番号などを入力させて情報を盗み取る詐欺行為。欧米で被害が頻出し、国内でも日本語のフィッシング詐欺サイトが確認されている。警察庁によると国内初の金銭被害も確認されたという。

 警察庁はフィッシング詐欺について「詐欺に至らない段階(偽のホームページの開設など)で、防止、検挙することが何よりも重要」としていて、被害が出る前の段階での検挙を目指している。そのために重要なのがユーザーからの情報提供。フィッシング110番のWebサイトでは全国の県警の代表番号やサイバー犯罪相談窓口の電話番号、WebサイトのURLを記載。フィッシング詐欺目的のWebサイトを見つけたり、電子メールを受け取った場合の情報提供を呼びかけている。

 警察庁はインターネット関連企業の業界団体などに対して、フィッシング110番の利用を呼びかけて、ユーザーの被害拡大を防止したい考え。警察庁の「総合セキュリティ対策会議」を臨時召集し、フィッシング詐欺についての官民での情報共有なども検討している。

(編集局 垣内郁栄)

[関連リンク]
警察庁の発表資料
フィッシング110番

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