リッチクライアントの主流に躍り出るEclipse

2005/1/18

 「Eclipseは今後、リッチクライアント・プラットフォームの主流になる可能性を秘めている」。NTTコムウェアのOSS推進部 開発技術部門 高木浩則氏は、EJBコンポーネントに関するコンソーシアムが主催した「第20回 J2EEフォーラム」でこう述べて、Eclipseをベースにしたリッチクライアント開発の可能性を強調した。

NTTコムウェアのOSS推進部 開発技術部門 高木浩則氏

 Eclipseは3.0で「Rich Client Platform」(RCP)フレームワークを搭載し、リッチクライアントの開発/実行プラットフォームとして利用可能になった。高木氏はEclipse 3.0で追加されたRCP関連の新機能として、プラグインの自動更新機能やプラグインの動的な追加/削除機能、Standard Widget Toolkitの改良などを挙げた。

 高木氏はそのうえで、Eclipse RCPで作成するリッチクライアント・アプリケーションについて「操作性、生産性が高い。サーバとの通信が最小限でパフォーマンス向上が期待できる」などと説明。一方、JSP/ServletベースのWebアプリケーションについては、「画面情報を変更するたびにサーバとの通信が発生し、性能劣化が起きる場合がある」と指摘した。

 すでにEclipse RCPを利用してアプリケーションを開発する例が出ている。高木氏はオープンソースで開発されてる「Eclipse Trader」や「GumTree」、またIBMが開発している「IBM Workplace Client Technology」などを紹介した。IBMはIBM Workplace Client Technologyを「Lotus Workplace」や「ノーツ/ドミノ」のプラットフォームにする考えを打ち出している。

 ただ、Eclipse RCPには課題もある。最大の課題はアプリケーション配布の問題。Eclipse RCPはインストールされたアプリケーションを自動更新させたり、プラグインを追加する機能はあるが、アプリケーションをインストールする機能はサポートしない。そのため別のアプリケーションと組み合わせて、インストールさせる必要がある。すでにサン・マイクロシステムズの「Java Web Start」を使ってEclipse RCPアプリケーションをインストールするフレームワーク「WebRCP」などが開発されている。

 高木氏は「課題もいろいろあるが、Eclipse RCPはクライアントサイドでのJavaの利用を大きく促進するだろう」と述べたうえで、「Eclipse RCP上に自社のソフトウェア製品を載せようとするIBM以外の企業も出てくる」と指摘した。

(@IT 垣内郁栄)

[関連リンク]
EJBコンポーネントに関するコンソーシアム
NTTコムウェア

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