“タンジブル・インターフェイス”を商品化、内田洋行

2005/4/5

内田洋行が設立したプロジェクションテーブルのデモルーム。キューブがシェルフに格納されている

 内田洋行は“タンジブル・インターフェイス”の概念に基づき、PCのキーボードやマウスを使わずに印象的なプレゼンテーションができる、企業、博物館向けの新システム「プロジェクションテーブル」を開発、4月20日に発売すると4月4日に発表した。ICタグを取り付けた商品やミニチュアモデルを、RFIDリーダーが付くテーブルに置くと、その商品に関する説明がテーブルのディスプレーに表示される仕組み。内田洋行の社長 向井眞一氏は「ユビキタスと中身のコンテンツが私たちのフューチャーとしてマストになる」と述べた。

 タンジブルとは「触れる」「実体のある」などの意味。コンピュータを意識させず、手に触れるもの、実体のあるものをインターフェイスとして利用するコミュニケーション手段を指す。コンピュータのインターフェイスを用いない新しいコミュニケーション手段として注目を集めていて、国内ではNTTデータ、NTTコムウェアなども積極的に取り組んでいる。

商品のミニチュアをアクリルで封入したキューブ。ICタグが底面に付けられている

 内田洋行が開発したプロジェクションテーブルは、説明したい商品のミニチュアなどをアクリル封入した4.5センチ四方の「キューブ」を使うのが特徴。キューブは13.56MHz帯のICタグが取り付けられている。キューブは展示パネルなどを兼ねる「シェルフ」に収納。説明者はシェルフから、説明した商品のキューブを取り出して、ICタグリーダーが外周に埋め込まれた円型の「テーブル」に置く。そうするとICタグのID情報がリーダーに読み取られて、データベースからコンテンツが呼び出される。呼び出されたコンテンツは、商品説明としてテーブルの中央に表示される。

 説明はHTMLのほかにFlashやMPEG1の動画が利用できる。音声を流すことも可能。また、テーブルのICタグリーダーは複数のICタグを同時に読み取ることができる「アンチコリジョン対応」で、複数のキューブをテーブルに置き、連続して説明させることができる。

キューブ(左上)を置くと説明文を表示するテーブル。音声を流すこともできる

 内田洋行は、東京中央区のショールーム内に自社の歴史を説明するプロジェクションテーブルを設置し、デモンストレーションをしている。デモでは1910年の創業からの主な製品をキューブにして、シェルフで展示。説明者がシェルフからキューブを取り出してテーブルに置くと、テーブルのディスプレーに説明が表示される。内田洋行では「シェルフに描かれた展示のテーマ全体を俯瞰する情報と、個々のキューブに込められたコンテンツの詳細情報の相乗効果が期待できる」としている。内田洋行ではタンジブル・インターフェイスについてさらに研究するため、NPO法人「産学連携推進機構」と協力する。

 価格はテーブルだけの場合で約900万円。内田洋行が開設したデモンストレーションルームの場合は、部屋の内装なども含めて約3500万円かかった。同社では、博物館や美術館への導入と合わせて、企業のショールームなどに売り込みたい考えで、初年度に20システムの販売を目指す。

(@IT 垣内郁栄)

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内田洋行

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