プレゼンテーション層でWebを統合できるエージェント、BEA

2005/4/9

Kapow Technologies 営業担当バイスプレジデント ヨナス・アムストラップ(Jonas Almstrup)氏

 日本BEAシステムズは4月8日、Kapow Technologies(本社:デンマーク)のクリッピングツール群「Kapow RoboSuite」をBEA WebLogic Portalのアドオン製品としてリリースすると発表した。日本での製品名は「Kapow RoboSuite, BEA WebLogic Edition」。Kapow社のツール群は、Webインターフェイスを持つさまざまなアプリケーションをポータル画面に統合するなどの用途で威力を発揮する。

 アプリケーション統合に対するKapow社のアプローチの独自性は、コンテンツやプロセス、データをユーザーインターフェイスのレイヤで統合することにある。「Kapow RoboSuite, BEA WebLogic Edition」は、(認証が必要なWebサイトを含め)あらゆるWebサイトから最新の情報や部品(クリップ)を切り出して、加工・統合することが可能で、例えば、ニュースフィードや株価情報などのWebコンテンツをポータル環境に融合することができる。これらのクリップは、取得元Webサイトの対話構造を全部保持したまま、ほかのクリップと組み合わせたり、ルック&フィールを再構成したりすることもできる。デモンストレーションでは、Googleの検索フィードを切り出し、ポートレットとして書き出しながら、WebLogic Portalに追加する様子を示した。

 このような機能を応用することで、オンライン上のビジネスプロセスやWebアプリケーションを自社のポータル上に統合して利用することができたり、既存のポートレットやコンテンツ、アプリケーションに手を加えることなく、再実装することが可能になる。

 「Kapow RoboSuite, BEA WebLogic Edition」の中核はWebエージェントである。つまり、オンライン上に存在するコンテンツやデータ、プロセスを統合し、再利用するために、Webサイトとの対話処理を自動化するソフトウェアロボットのこと。アプリケーション・ロジック層における複雑な統合処理ではなく、プレゼンテーション層で統合作業を行うことで、プログラムレスな統合作業を実現できるようにした。

(@IT 谷古宇浩司)

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