Eclipseプラグインの開発状況、日米格差は巨大

2005/4/26

Eclipse Foundation会長 マイク・ミリンコヴィッチ(Mike Milinkovich)氏

 Eclipseの企業規模での利用の普及・促進を目指すEclipse Japan Working Groupが第1回セミナーを開催した。Eclipse Foundationには、多数のコミュニティやプロジェクトがあるが、地域別のワーキンググループ設立は初めてのこと。第1回セミナーでは、NTTコムウェア オープンソースソフトウェア推進部 開発技術部門 堂山真一氏が、「eclipse CON 2005」(2005年2月に開催)の参加レポートを発表した後、Eclipse Foundation会長 マイク・ミリンコヴィッチ(Mike Milinkovich)氏が、Eclipseを巡るさまざまな開発状況や傾向、近未来のビジョンを語った。

 堂山氏が「eclipse CON 2005」で感じた印象を要約すると、日米格差が非常に大きい、ということになる。それは主にEclipseのプラグイン開発に携わるエンジニアの規模とそのレベルという意味での格差だ。例えば、Googleで“Eclipse Plugins”を検索すると米国では約9万件の検索結果がヒットするが、日本では約3000件のヒットにすぎない。これは極めて表層的な格差の比較だがスケールの違いの手触りを感じることはできるだろう。

 本場の状況を観察した堂山氏によると、Eclipseを巡る最新の話題としては、C/C++の話題が非常に活発だったこと、次々に開発されるプラグインの管理問題に関する議論(管理ツールの開発なども含む)、特定領域の試験ツールが多数登場していることなどが挙げられる。いまでも、Eclipseといえば、Javaの開発環境であるという認識を持つエンジニアは多いが、C/C++に加え、COBOLやFORTRAN対応などもかなり真剣に議論されている。言語関係の議論には、PHPやPearl、Pythonといったスクリプト言語の対応も含まれる。

 対応言語の広がりという議論の背景にあるのは、Eclipseが多様な環境で使用され始めているという状況を示している。「C/C++のBOFを仕切っていたのはインテルのスタッフだった。LSIはCでプログラムを組み、コンパイルをする場合が多いが、その現場で一から開発環境を構築するのは大変だ」と堂山氏は指摘する。

 現在から近い将来にかけて、Eclipseが普及する可能性が高い業界に組み込み業界がある。携帯電話やPDAなどOSも搭載されているリッチな組み込み機器のみならず、「ありとあらゆる組み込み機器の開発にEclipseが利用されるようになる可能性が高い」とEclipse Foundation会長 マイク・ミリンコヴィッチ氏はいう。

 いま、Eclipse Foundationが行っている新たなプラットフォーム開発プロジェクトは、モデリングツール(ボーランドが中心)や組み込み(ウィンドリバーが中心)、データ管理(サイベースが中心)、システム管理(コンピュータ・アソシエイツが中心)などがある。これらは、従来の「JavaDevTools」や「Test and Performance」などと同等の位置付けである。これらの細分化されたプラットフォーム上に各種プラグインが開発されることになる。

(@IT 谷古宇浩司)

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Eclipse Japan Working Group

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