「若手エンジニアを世に出す舞台に」、Object-One

2005/6/22

6人の審査員が青(肯定)と赤(否定)の札を上げてディベートの勝敗を決める
モデレータをつとめたNTTデータ ビジネスイノベーション本部 VC投資チーム プロジェクトリーダ 関根智氏(左)とピコラボ 代表取締役社長 青木保一氏(右)

 “オブジェクト指向技術者の知的格闘技”と銘打ったピコラボ主催のイベント「Object-One」が6月21日の夜、都内で開催された。約100人の観戦者はビールやワインを飲みながら、壇上で繰り広げられる舌戦に熱心な声援を送っていた。

 8人のディベータが、事前に設定されたテーマについて肯定・否定に分かれ、それぞれの立場で主張を展開した。対戦時間は10分強。短い持ち時間の中で自身の主張をいかに効果的に観戦者に提示するか。テーマに対する深い理解と高度なプレゼンテーション能力がディベータに求められた。

 ディベートのテーマには「SOA+Webサービスによるシステム統合は安い」「SOA+反復型開発は要件変化に対応しやすい」「JavaよりC#/.NETによる開発の方が安い」「設計はUMLを用いる方がよい」などに明らかなように、SOAおよびWebサービスといった“議論の余地がある”技術が選ばれた。

 1回戦、2回戦とディベート合戦が行われる過程で各ディベータが述べる主張にはそれなりの説得力があり、一概に肯定・否定を決するのは困難だったが、6人の審査員はディベートの勝敗を決する義務を課されており、結果的には、より説得力のある主張を展開できたディベータが準決勝、決勝の舞台へと進んでいった。

 優勝者は日立ソフトウェアエンジニアリングの北林拓丈氏で、準優勝者はアジルコアの佐藤太一氏。両者ともに、8人のディベータの中では年少に属するということで、「オブジェクト指向技術を中心としたソフトウェア工学/ソフトウェア科学に関する幅広い知識と実践力を磨くための相互研さんの場を20代〜30代の若手技術者に提供する」というObject-Oneの設立趣旨にかなう結果となった。

 主催者であるピコラボ 代表取締役社長 青木保一氏はObject-Oneの開催動機について「自分を含めた40〜50代の“オブジェクト指向世代”にはそろそろ引退してもらい、20〜30代の若手エンジニアが活躍できる場を提供したい」と語る。つまり、Object-Oneで繰り広げられたディベートのテーマ自体が持つ問題提起はいったん脇に置いておき、若手技術者が自由に交流できる場を提供することが目的だという。この場を通じて、若手エンジニアを「世に出す」(青木氏)機会を創造できればとしている。

 なお、ピコラボでは独自にブログを開設し、議論の続きを展開できる場をオンラインで提供している。

(@IT 谷古宇浩司)

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Object-Oneブログ

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