金融にオープン系の流れ、NTTデータなど3社が基幹システムを共同開発

2005/9/2

 NTTデータ、日立製作所、富士通の3社は9月1日、オープン系システムを採用した金融機関向け次世代基幹系システムの共同開発を始めると発表した。基幹系システムの開発で3社が協力するのは初めて。2006年3月末までに次世代基幹系システムのプロトタイプを開発し、動作検証を終わらせるとしている。

 3社が開発するオープン系の次世代基幹系システムはNTTデータのシステム基盤「PORTOMICS」がベース。PORTOMICSと日立のアプリケーションサーバ「Cosminexus」、富士通のアプリケーションサーバ「Interstage」を組み合わせる。「オープン系システムでも、従来のメインフレームでの信頼性・可用性・運用性を踏襲した基幹系システムを提供する」(3社)

 3社は開発する次世代基幹系システム上で稼働させる金融アプリケーションも共同で開発する。日立の金融アプリケーション向けフレームワーク「Justware」も基幹系システムに組み込む考え。次世代基幹系システムはサービス指向アーキテクチャ(SOA)、エンタープライズ・サービス・バス(ESB)などの技術にも対応させる予定で、金融機関の規模に関係なく柔軟に導入できるという。NTTデータは「拡張性を持たせるためメガバンクから地方銀行まで対応できる」と説明した。開発した次世代基幹系システムは3社がそれぞれ販売し、金融機関に導入する。

(@IT 垣内郁栄)

[関連リンク]
NTTデータの発表資料
日立製作所
富士通

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