東京エレクトロン、直販強化の起爆剤は?

2005/10/19

 東京エレクトロンのコンピュータ・ネットワーク事業部は10月18日、ストレージ分野での活動と注目ソリューションについて発表し、現在売り上げの約20%ある直販比率を2008年3月までに34%に伸ばすことを目指すと説明した。

東京エレクトロンのコンピュータ・ネットワーク事業部 ストレージ・マーケティング マーケティング・グループ 統括リーダー 上善良直氏

 コンピュータ・ネットワーク事業部は、米国を中心とするネットワークやストレージ関連ベンダの製品を日本国内で販売する専門商社として機能している。同事業部 ストレージ・マーケティング マーケティング・グループ 統括リーダー 上善良直氏によると、同事業部はベンダ製品をコンサルティング、サポートなどのサービスを付けて販売。販路は3つあり、日立製作所、富士通、NECなどのメーカーへのOEM提供、システムインテグレータやリセラー経由での販売、エンドユーザーへの直接販売がある。

 現在、直接販売は全体の売り上げの約20%だが、上善氏は2005年から2009年までを「ソリューション・直販強化拡大時期」とし、ソリューションを蓄積してエンドユーザーへ展開することにより、直販比率を高めたいと目標を語った。

 直販強化のけん引役にしたいのは、「SANとNASのいいとこ取り」(上善氏)のクラスタストレージ(米アイシロン・システムズ)、バックアップデータを約20分の1に圧縮するディスクベースバックアップ(米データドメイン)など。今後注目するのは、個人情報保護法の施行、2008年3月期とされる日本版SOX法の導入に関連し、企業のコンプライアンス実践のためのソリューション、SIM/SEIM(セキュリティ情報管理/セキュリティイベント情報管理)などがあるという。

 これらのテクノロジを起爆剤として直販を強化し、ビジネスを拡大する。ストレージ関連の2005年の売り上げは約70億円だが、2007年には100億円、2009年には150億円ほどに押し上げる見通しだ。

 東京エレクトロン コンピュータ・ネットワーク事業部長 天野勝之氏は、「今後も世界の最先端のうちでも最先端の商品を紹介していく。他社より1歩も2歩も先にお客さまの役に立つ製品を供給していきたい」と意気込みを語った。

(@IT 長谷川玲奈)

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東京エレクトロン コンピュータ・ネットワーク事業部

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