マイクロソフト産学連携研究機構が研究プロジェクトを公募

2005/11/8

マイクロソフト 代表執行役 社長 ダレン ヒューストン氏(真ん中)

 マイクロソフト産学連携研究機構(略称:IJARC)は11月7日、2007年度の研究に関する公募を11月15日に開始すると発表した。公募研究の範囲は「人とコンピュータとのインタラクション」および「先端的ソフトウェア技術」の2テーマに関係する8分野。応募資格は、日本在住で、日本の大学に所属する大学院博士課程修了者または修了予定以上の経歴保持者。2005年12月20日に締め切り、2006年3月上旬にIJARCのWebページで発表する。研究活動は2006年4月から開始する予定。

 IJARCは、マイクロソフトと日本の大学・研究機関が2005年7月に共同で設立した研究者支援機関だ。日本の研究者で構成される顧問委員会とその議長であるディレクターが、公募した研究プロジェクトを選定する。研究プロジェクトごとに、マイクロソフトの研究開発機関であるマイクロソフト・リサーチ(MSR)の研究員が配置され、彼らが研究テーマやプロセスについて助言を行いながら、共同研究が進められていく。2005年11月時点(2006年度の共同研究プロジェクト)では、「人とコンピュータとのインタラクション」テーマについて3分野の共同研究プロジェクトが進行している。グラフィックスサーチに関連した研究とユーザーインターフェイスの研究、自然言語処理に関する研究の3分野だ。

 2007年度の共同研究プロジェクトには、上記3分野に加え、検索、セキュリティ、ハイパフォーマンスコンピューティング、WindowsOS技術、組み込みシステムの5分野を新たに追加して広く研究者を募る。

 共同研究の公募は、博士課程修了(予定)者、つまり、本職の研究者を対象としているが、将来の研究者候補を育成するという目的から、同機構では、学生を対象にしたフェローシップ・プログラムも組んでいる。授与者にはマイクロソフトリサーチアジアでの約3カ月間のインターンシップに参加してもらう。2005年度は4人の情報工学・コンピュータ学科の学生が選ばれた。

(@IT 谷古宇浩司)

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マイクロソフト産学連携研究機構

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