携帯電話の「生活ケータイ」化、着々と進む、NTTドコモ

2005/11/23

 ACCESSのプライベートイベント「ACCESS DAY 2005」で基調講演を行ったNTTドコモ 代表取締役社長 中村維夫氏は11月22日、同社が掲げるキーワード「生活ケータイ」を実現するためのいくつかの具体的な事業を紹介した。

NTTドコモ 代表取締役社長 中村維夫氏

 携帯電話端末に非接触ICカード技術FeliCaを搭載し、クレジットカード・キャッシュカード・各種会員証の機能を持たせる「おサイフケータイ」事業は、東日本旅客鉄道と提携して2006年1月に展開する「モバイルSuica」サービスや、少額決済サービス「iD」など、さまざまなビジネスを派生させている。中村氏によると、「おサイフケータイ」対応端末の契約数は2005年9月の時点で650万以上で、年度内には1000万を突破する見込み。

 2006年4月1日の開始を予定する「地上デジタルテレビ携帯・移動体向けサービス」(ワンセグ)は、現在同社が準備に最も力を入れている新サービス。1999年のSTBとDoPaの接続実験から2004年のワンセグ検証実験などを経て、ようやく実用化する。ワンセグとは、固定テレビ向けの地上デジタル放送の6MHz幅の帯域を13分割(13セグメント)し、そのうちの1セグメントを移動体向けとして使用する放送を指す。

 携帯電話端末によるインターネットオークション事業を開始するために楽天と提携したほか、タワーレコードとも提携を結ぶなど、同社は、携帯電話端末を活用したさまざまなサービスを計画している。

 そのほか、国内外でのスムーズな使用を促進するために、国際電話サービスおよび国際ローミングサービスの整備も進めている。現在、一部の機種では海外でも自分の電話番号をそのまま使用することができる。第3世代携帯電話機同士のテレビ電話サービスも準備している。海外でのiモード契約数は500万強。

(@IT 谷古宇浩司)

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