日本コムシスはSIPソリューションで「建設系SIer」目指す

2005/12/1

 電気通信設備工事大手の日本コムシスが、SIPベースのIP電話ソリューションの拡販を急いでいる。同社幹部が11月30日、一部の報道関係者に説明したところによると、2005年10月には2000席規模の受注を1件、11月には1600席規模の受注を2件獲得したという。現在はIP電話としての導入にとどまっているケースがほとんどだが、今後は自社のアプリケーションで付加価値を追求していきたい考えだ。

日本コムシスITビジネス事業本部長の潮田邦夫氏

 日本コムシスにおける全社的な最優先課題の1つは、NTT依存からの脱却。同社では現在売り上げの約6割を占めるNTT関連ビジネスの比率を、3年後には5割に下げる計画だ。このため、ITソリューション事業の売り上げを、2005年3月期の273億円から、2008年3月期には640億円へ伸ばすという目標を掲げている。

  IP電話をはじめとした同社ブランドのオフィス向けソフトウェア・ソリューションは、このための機関車の役割を果たす、と同社常務取締役ITビジネス事業本部長の潮田邦夫氏は語った。つまり、IP電話をきっかけに無線LANをはじめとするネットワークの構築や保守といった、同社がもともと強みとする業務を一括して受けることができる。さらに、初期導入後も、SIPを活用したその他のIPコミュニケーション・ソリューションを継続的に提案していくことができる。

 日本コムシスでは、「comsip」というIP電話ソリューションを展開している。標準的なSIPを採用したソフトウェアベースのシステムで、端末にはソフトフォン、IP電話機、そして無線LAN接続機能を備えた携帯電話を使うことができる。プレゼンス機能(在席・離席を確認できる機能)も、もちろん備わっている。

 comsipで特徴的なのはソフトフォンを使った新たなコミュニケーション機能で、例えば電話帳から複数の社員を選択するだけで、即座にこれらの人々すべてと接続し、音声会議を始めることができる。ユーザーのPCが音声の振り分け機能を果たすことができるため、別個の音声会議サーバを導入する必要がない。日本コムシス社内では、comsipを使ってオフィスをフリーアドレス(個人の机を撤廃)にすることで、社員同士の対面でのコミュニケーションも活性化したという。

 また、同社ではFelicaによる入退室管理システムを導入している。各社員はFelicaをカードリーダーにかざすだけの操作だが、社内のどのエリアにいるかが自動的に分かるようになっており、コミュニケーションの効率化につながっているという。その一方で、無線LAN対応のFOMA端末、「N900iL」を一部に導入している。将来はこうしたデュアル端末にFelicaが搭載されることで、「携帯電話だけで何でもできるようになる」(潮田氏)世界を目指しているという。

 日本コムシスでは、こうしたさまざまなシステムを組み合わせ、顧客に対しても、オフィスを変えるソリューションとして提供していきたいとしている。

 同社の島田博文社長は、電気通信企業の足回りとしての役割だけでなく、「建設系SIer」としての役割を果たしていきたいと語った。

(@IT 三木泉)

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