「コンピュータのフォースとともにあらんことを」、ガートナー

2005/12/1

 米ガートナーのシニア バイス プレジデント ピーター・ソンダーガード(Peter Sondergaard)氏は11月30日、ガートナージャパンが主催したイベント「Symposium/ITxpo 2005」で講演し、IT業界について「IT産業に対するガートナーの定義は成り立たなくなった。業界も再定義が促されている」と述べた。ソンダーガード氏はIT業界の今後を4つのキーワードで説明した。

米ガートナーのシニア バイス プレジデント ピーター・ソンダーガード氏

 ソンダーガード氏が予測したIT業界の変化の1つ目は中小ベンダの乱立。「アジアやインドなど世界中に立地する」と指摘した。2つ目は異業種間の補完的な買収の増加。典型はスカイプを買収したイーベイのケースで、「集約だけでなく、市場の区分けを越える買収が増えるだろう」とした。

 3つ目はリアルタイムから「Sense and Response」への移行。企業は起きている事象に対応するだけではなく、起きる事象を検知して事前に対応できるシステムが必要と指摘した。「IBMのオートノミック、ヒューレット・パッカードのアダプティブ・エンタープライズなどの概念は、リアルタイムからSense and Responseに基づき変えていかないといけない」

 4つ目は「どこでもサービス」の台頭。ソンダーガード氏は「ハードウェアをサービスが定義し、通信をサービスが定義する。そしてソフトウェアはサービスそのものになるという変化が今後でる」と説明し、「サービスにアプローチするベンダは、サービスのサポート力とサービス提供の財務力で評価されるようになるだろう」と予測した。

 このようなIT業界の変化をエンドユーザーはどのように受け止めるべきか。ソンダーガード氏は「ユーザー企業は2006年半ばには次の技術を実装、または実装を検討しているはずだ」として、ハードウェア、ソフトウェアの仮想化技術、SOA、サービスとしてのソフトウェア、位置情報対応システム、インスタント・メッセンジャー、全社的情報管理ツール、ビジネスプロセスにフォーカスしたソフトウェアを挙げた。ソンダーガード氏は「ここ数年のコンプライアンス要件の厳格化で、企業はこのような技術を採用することが求められる。これらのすべての技術を採用する必要がある」と説明。「コンピュータのフォースとともにあらんことを」と述べて、講演を終えた。

(@IT 垣内郁栄)

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ガートナージャパン

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