リコーが目指すのは、紙とデータの共存

2005/12/15

 リコーは12月14日、ERPシステムや財務・販売管理などの業務パッケージソフトなどとの連携を強化したデジタル複合機、12機種20モデルを12月16日から順次販売開始すると発表した。また、ITシステムの構築から運用・保守までを一貫して行う「ITKeeper」などのサービスを今後一層強化する方針を示した。

リコー 専務執行役員 販売事業本部長 我妻一紀氏
  1990年代からコピー機やファクスなどの急速な複合機(MFP:Multi Function Printer)化が進み、2000年代にはカラー化が進んでいるという。リコー 専務執行役員 販売事業本部長 我妻一紀氏は、「2004年には、モノクロ64.7%、カラーが33.1%だが、2007年にはモノクロ43%、カラー57%まで進むだろう。複合機全体が108%の成長なのに対して、カラーは156%に達するだろう」との数字を示し、今後複合機のカラー化が進むと分析した。

 リコーでは、カラー機の需要に応えるために、2006年1月より新世代のカラースタンダードモデルを順次発売していく。同社の新カラー機では、高画質化や高生産性に加えて、最先端のセキュリティや省エネや環境影響物質(RoHS指令)の削減、ERPなど基幹業務との連携に力を入れた。

 セキュリティでは、新機種「imagio MP C3000/C2500」にて、カラー機で初となる不正コピーガードや個人認証機能を搭載した。環境影響物質削減では、RoHS指令規制物を全廃したという。また、複合機初のカラーユニバーサルデザイン認証を取得し、色覚障害者でも使いやすいインターフェイスを採用するなど、“人に優しい”も追及しているとした。

 システム連携では、ERPなど基幹業務パッケージと連携する「基幹業務システム連携」、グループウェアやワークフローシステムと連携する「ワークフローシステム連携」、認証システムや監視ツールなどと連携する「セキュリティシステム連携」の3種類を重視。基幹業務システムでは富士通やオラクルなどと、ワークフローシステムではIBMやネオジャパンなどと、セキュリティシステムでは富士通、日立製作所などとアライアンスを展開し、連携を深めるとしている。

新発表モデル「imagio MP C1500」。オフィス向けエントリーモデルに位置づけられる
 例えば、外部企業と紙で契約書を作成した場合、まずその契約書をMFPでアプリケーションを呼び出した後にスキャンする。すると、MFPが契約内容などを読み取り、暗号化したうえで、販売管理システムへ契約内容をデータとして登録することなどが可能だという。これにより、今後もなくなることがないであろう「契約書」や「申込書」「帳票」「図面」などの紙の文書を迅速にデータ化し、登録もできるとした。

 また、同社はITサービス事業も強化する。既存の全国470拠点、約5000人の技術者を擁するサービス体制を生かし、24時間365日、マルチベンダ対応のITサービスメニューを提供するという。我妻氏は、「従来より当社の強みとしていたオンサイトのサポートサービスに加えて、データセンターやコンタクトセンターなどのセンターサービスを強化した。これにより、ITサービスメニューを強化できるようになった」と説明。

 すでにリコーは、同社のMFPやレーザープリンターをインターネット経由で管理・監視するリモートサービス「@Remote」が全国で57万台が稼働している。同社では、この@Remoteをベースにして、ITシステムの構築から運用・保守、コンサルティングまでをトータルで行う「ITKeeper」を推進したい考えだという。

 我妻氏は、「東京・銀座の新本社も完成し、当社は新たな成長ステージへ上がった。今後はカラー機の新製品を中心にMFP市場シェアのダントツトップを目指したい」と今後の抱負を語った。

(@IT 大津心)

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