IT企業を悩ます人材不足、NTTデータの場合は?

2006/2/2

 NTTデータの取締役執行役員 経営企画部長 榎本隆氏は2月1日、同社の2006年3月期第3四半期決算の説明会に出席し、第4四半期以降の公共分野の需要について「非常に強い手ごたえを感じている。公共の反転がようやく始まる」と述べた。公共分野のIT需要は電子政府関連の投資が一段落し、低迷していた。しかし、NTTデータは郵便貯金関係などでIT投資が増加すると見ている。

NTTデータの取締役執行役員 経営企画部長 榎本隆氏

 NTTデータの2006年3月期第3四半期の公共分野の受注高は1480億円。官公庁向けシステムの機能追加案件などの減少で前年同期比47億円の減少だった。売上高は1984億円。前年度に官庁の一括支払いがあった影響で、同期比218億円の減少。公共以外の金融や法人では受注高、売上高とも増加しているので、公共分野だけ回復が遅れている。

 公共分野では、NTTデータは郵便貯金ICカード発行管理業務を落札。ICカードの調達や個人データのICカードへの登録、発送などを行う。榎本氏は業務全体で「数百億円の売り上げを期待している」としている。また、特許庁のシステムも受注した。公共全体では小さい政府を推進する流れなどでIT投資の低調は続くが、「この1〜2年では高いピークがくる」として、「公共分野の入札はまず絶対、取り漏れがないようにしたい」と語った。

 ただ、開発案件の増大で人材の割当が難しくなることが考えられる。ソフトウェア開発の作業が増える中で、「人材の不足がビジネスの足かせになる可能性は十分にある」(榎本氏)という状況だ。しかし、同時に榎本氏は赤字のビジネスユニットやプロジェクトの人材を、成長が期待できるビジネスユニットに割り当てるグループ内、社内の人材の再構成で対応する考えを示した。NTTデータは単体で8000人、グループで2万人の従業員を抱える。

 NTTデータの2006年3月期第3四半期決算は、売上高が前年同期比276億円増の5993億円だった。営業利益は16億円減の289億円、純利益は7億円減の162億円だった。「ほぼ予定通りの進ちょく」として、通期業績予想の変更はない。榎本氏は企業の買収について「大きな案件を1件仕上げていかないといけない。私自身、何件かを進めている」と述べ、積極的な姿勢を維持する考えを示した。

(@IT 垣内郁栄)

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NTTデータの発表資料

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