ATM盗撮を傍受して防御〜日立電サのセキュリティサービス

2006/2/10

 日立電子サービス(日立電サ)は2月9日、ATM盗撮犯罪に対応した機能などを搭載した物理セキュリティマネジメントシステム「Webvisor III」の説明会を報道関係者向けに行った。日立電サ サービス事業本部 副本部長 原川竹氏氏は、「ATM盗撮対応サービスはほかにもあるが、Webvisor IIIはネットワークに対応し、リモート監視などにも対応している点が異なる」とアピールした。

 Webvisor IIIは、入退室管理や画像監視、ラック監視といった物理セキュリティを統合的に管理するシステム。監視カメラや入退室システムの各種情報がネットワーク経由でセンターに送られ、監視・対応する仕組みだ。Webvisor IIIでは、新機能として各拠点の記録画像をネットワークを通じて収集・管理する映像集中管理システムや、ATM盗撮を傍受する無線カメラ検知システム、IPネットワーク対応の音声双方向通信機能などを追加した。

日立電子サービス サービス事業本部 副本部長 原川竹氏氏 Webvisor IIIでサーバラックを監視しているところ。ラック内の温度や湿度、施錠状態などが表示されている

 無線カメラ検知システムは、ATMに無線カメラが設置された場合、無線カメラが利用する特定の周波数をキャッチし、サポートセンターに警告するほか、無線カメラが映している映像を傍受することもできる。その際、設置した犯人を威嚇するために、双方向音声装置から警告音などを発することも可能だという。サポートセンターは顧客に知らせるほか、顧客が契約している防犯会社などへも通報する。「2005年に起きたゴルフ場のロッカールームでの犯罪にも効果的であり、銀行ATM以外にも幅広く応用できるはずだ」(原川氏)と説明した。

 監視カメラの画像認識システムでは、最大30フレーム/秒の撮影によりセキュリティルームなどへの共連れ入室(後ろについていくなどで、1人の認証で複数人が入室してしまうこと)の検知・対応などもできるという。金融機関では監視画像の2年間分の画像保存が義務付けられているが、これにも対応しているという。

銀行ATMなどに仕掛けられる無線カメラ。これが特定の周波数を発信するので、その電波を捉える 無線カメラの電波を傍受したところ。電波にスクランブルが掛かっているので、鮮明ではないが、モニタが映っているのが分かる

 原川氏は情報漏えい防止のポイントを、「入退室管理や生体認証などの物理面でのアクセス制御」「ファイルアクセス制限やデバイスの利用制限などのソフト面でのアクセス制御」「ログ取得などのトレーサビリティの確保と抑止効果」の3つを挙げ、Webvisor IIIは最初の物理面でのアクセス制御に役立つとした。

 無線カメラ検知システムに関しては、すでに複数の金融機関から引き合いがきているとした。また、ある県庁では各市町村用にラックを用意し、データなどを蓄積しているがラック自体は県の資産であるため、各ラックの管理を実施。ラックの温度や施錠管理にWebvisor IIIを利用しているという。原川氏は、「当面の目標としては、監視画像の精細化などが挙げられる。監視画像が精細化することで、金融機関では手に持っている物がお札であるのか、書類であるのかの判別に利用したいという要望も出ている」と語り、今後の目標を示した。

(@IT 大津心)

[関連リンク]
日立電子サービスの発表資料

[関連記事]
ITILは日々の取り組みの延長にすぎない〜日立電子サービス (@ITNews)
日立がサポート子会社2社を統合、再編時代の乗り切り狙う (@ITNews)
私たちはこうしてITIL導入に成功しました (@ITNews)

情報をお寄せください:



@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)
- PR -