ストレージ仮想化で日本版SOX法に備えよ、IBM

2006/2/11

 日本IBMは2月10日、東京でユーザー企業の担当者を対象としたイベント、「IBMストレージ・ソリューション 2006」を開催。日本版SOX法を契機としたデータ保管ニーズに対する同社のストレージ関連製品群の優位性を訴えた。

システム・ストレージ事業部長の藪下真平氏

 日本IBM システム・ストレージ事業部長の藪下真平氏は、同社が「NAS、テープを含めてハイエンドからローエンドまですべての製品を提供している唯一のベンダ」だと訴えた。特に、ストレージの仮想化を実現する「SANボリューム・コントローラーストレージエンジン」は、すでに世界で1700システムを出荷したという。

 2006年の重点ソリューションとして、藪下氏は2008年にも施行が見込まれる日本版SOX法を挙げた。

 日本版SOX法対応のストレージ・ソリューションに求められる主な機能として、同氏はデータの保管、改ざんの防止、災害時対策を挙げた。

 米国のSOX法では業務プロセスにかかわる電子メール、そして取引や業務プロセスに関するログの保管が求められている。電子メールを7年間保存する義務があり、昨年末には保存義務違反で5社が各2億円相当の罰金を支払わされたケースがあるという。IBMでは、電子メール・アーカイブ・ソリューション「IBM CommonStore」で電子メールを蓄積、必要なときにだけ監査担当者が高速に検索することができると話した。

 SOX法への対応では、証拠としてのデータ保存という目的から、社内の人間にもデータが改ざんできないことが求められる。ソフトウェア的な改ざん防止だけでなく、ハードウェア的な改ざん防止が不可欠だと藪下氏は語り、同社のテープドライブやNASにWORM機能が搭載されていることを強調した。

 災害時対応では、特にSANボリューム・コントローラーストレージエンジンによるディスクの仮想化技術を活用した遠隔コピーが、柔軟な対応を実現するという点で有利だと語った。

 システム・ストレージ事業部ソリューション担当部長の佐野正和氏は、SANボリューム・コントローラーストレージエンジンで複数のストレージをまとめ上げ、仮想的に単一のディスクとして扱うことにより、各ユーザー部門へのストレージ容量割り当てを効率化できると話した。また、同製品の高速コピー機能を使えば、稼働中のシステムを止めることなく、必要性に応じてデータを高価なディスクから安価なディスクに対して移行できると語った。「高いディスクに社内のデータを集めることはストレージ統合の第1段階。その次には、電子メールなどのように、とりあえず保存しておかなければならないデータを、一定期間後に安いディスクへ移行できることが重要になる」という。

 一方、ファイルシステム間の違いを吸収する「SANファイルシステム」は、SolarisのデータをWindowsサーバでバックアップするといった使い方ができるほか、プラットフォームを超えた統合ストレージを構築することで、さらにディスク容量の効率的な利用が可能になると話した。

(@IT 三木泉)

[関連リンク]
日本IBM

[関連記事]
IBMの新ストレージは「他社を周回遅れにする」 (@ITNews)
技術に左右されるストレージサービス普及の道すじ (@ITNews)
ILMの基本−ストレージ各社の戦略を分析する (@ITNews)

情報をお寄せください:



@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)