サイボウズ、「IBMやMSとガチンコ勝負していく」

2006/3/15

 サイボウズは3月14日、報道関係者などに向けた2006年1月期の決算説明会を実施した。同社 代表取締役社長 青野慶久氏は、「昨今、『ITベンチャーは虚業だ』といわれることが多いが、当社はそのようにいわれないように本業であるグループウェアを強化していく。また、来年度もM&Aを行っていきたい」と抱負を語った。

サイボウズ 代表取締役社長 青野慶久氏
 サイボウズの2006年1月期(2005年2月1日〜2006年1月31日)は、連結の売上高が前年比103.7%増の59億5400万円、営業利益が同67.5%増の8億6300万円、当期純利益が同50.4%増の4億6500万円だった。単体では、売上高が前年比14.4%増の33億2000万円、営業利益が同57.8%の8億3100万円、当期純利益が同83.9%増の4億8500万円となり、「連単ともに売上高、営業利益、経常利益、当期純利益が当社過去最高値を更新した」(サイボウズ 取締役 細谷賢由氏)と好調だった。

 2006年1月期のトピックとしては、通信事業のインフォニックスやネットワーク関連事業のクロス・ヘッド、ソフトウェア事業のユミルリンクをM&Aで連結子会社化したことが挙げられる。また、サイボウズの前社長だった高須賀宣氏が、自身の持ち株(同社の15%)を住商情報システムへ譲渡し、同社と資本・業務提携した。また、グループウェア関連では、大企業向けグループウェア「ガルーン2」を発売したほか、パートナー制度見直しによる継続売り上げの拡大を図ったという。

 3社を連結子会社化したことにより、連結の売り上げが前年比で倍以上に増加。売上比率も前年のソフトウェア100%から、ソフトウェア55.9%、通信33.3%、ネットワーク10.7%に変化した。ソフトウェア事業の内訳では、グループウェアの売り上げが前年の87.4%から83.9%へ減少したが、デヂエのWebデータベースが前年の7.8%から10.1%に、新規ビジネスのビジネスポータルが1.4%に上昇した。これを受けて細谷氏は、「サイボウズはグループウェアという印象が強いが、M&Aなどの効果によって、多角化しつつある」とコメントした。

 同社の主力製品であるグループウェア「サイボウズ Office 6」は前期比4.3%増の19億6400万円、大企業向けグループウェア「サイボウズ ガルーン 2」が同29.4%増の8億2000万円、Webデータベース「サイボウズ デヂエ」が同48.0%増の3億3800万円だった。青野氏は、ノークリサーチの調査結果を例に出し、「サイボウズのシェアは順調に25.2%まで増えた。シェア1位のIBMのLotus Notes、3位のマイクロソフトのExchange Serverとガチンコ勝負して、来期の発表会のときには1位になっていたい。特に「ガルーン 2」の対象となる従業員300名以上の企業ではシェアを取っていきたい。グループウェア分野は、大企業を中心に需要が一巡しており、新規販売や競合他社との争いよりも、需要の掘り起こしが重要だと認識している」とコメントした。

 また、サイボウズの今後の方向性として青野氏は、モバイルユーザーに対応するため「MVNO(Mobile Virtual Network Operator)」への参入や、現在のソフトウェア中心からサービス中心への移行、Web2.0に対応したブログサービスやRSSポータルの提供などを検討しているとした。2007年1月期の業績計画は、連結の売上高が前期比61.2%増の96億円、経常利益が同1.0%減の8億5000万円、当期利益が同22.6%減の3億6000万円、単体が前期比2.0%増の34億円、経常利益が同18.6%減の6億8000万円、当期利益が同23.8%減の3億7000万円と予想した。

(@IT 大津心)

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