買収でデータ一元管理を加速化するブロケード

2006/4/1

 米ブロケード コミュニケーションズ システムズの副社長兼CTOであるダン・クレイン(Dan Crain)氏は3月31日、東京都内で報道関係者向けに同社の戦略について説明した。この中でクレイン氏は、米国時間3月8日に発表した米ニューヴュー(NuView)の買収で獲得した技術を活用し、ポリシーベースの統合データ管理実現に向けた動きを一気に加速化させていくことを明らかにした。

 ブロケードは、ストレージ機器の接続や管理にとどまるのではなく、データレベルでの統合管理へ守備範囲を広げていこうとしている。「(SAN接続機器などによる)ブロックストレージと(NASなどによる)ファイルストレージは融合しつつある。双方を統合したデータレベルでの集中管理を目指していく」とクレイン氏は話した。

米ブロケードCTOのダン・クライン氏

 ニューヴューの買収により、ブロケードは一連のデータ管理関連ソフトウェアを獲得した。

 例えば「UNC Update」はデータの移動におけるOffice文書相互のリンク切れを修復することのできる製品。「StorageX」はグローバル・ネームスペースを実現する製品。DAS、NAS、SANのすべてにわたり、従来のファイルシステム間の壁を超えた、論理的で統一的なファイルネーミングを実現する。「FLM」は現在ネットアップのストレージ製品専用だが、事前設定のポリシーに基づいて、データの改ざん防止や移動を自動的に行うことができる。「MyView」はデータに対するユーザーのアクセス権を管理者が統合管理できるようにし、ユーザーにとっても論理的で使いやすいアクセス環境を提供するツール。そして「Data On Demand」はサーバダウン時に、自動的にこのサーバ上のデータをバックアップサーバ用にリストアすることで復旧時間を大幅に短縮する。

 これらのソフトウェア製品により、さまざまなベンダのNASやブロックストレージ機器にわたり、混在のストレージ環境におけるファイル管理を一元化し、簡素化できることをクレイン氏は強調する。さらに、同社がすでに展開しているTapestry WAFSと組み合わせることで、リモートオフィスも含めた集中管理が可能になるという。

 なお、ストレージネットワーキング・プロトコルに関し、クレイン氏は、「見通せる限りの将来において、ファイバーチャネルはハイパフォーマンスなブロックストレージ接続のための主要技術であり続けるだろう」と語った。ブロケードでは最近iSCSIゲートウェイ製品を拡充したが、これはあくまでもストレージネットワークの周辺におけるサーバの取り込みを目的としている。

 一方、データセンター内部では、InfiniBandやデータセンターイーサネットといった技術が考えられるが、クレイン氏はInfiniBandについては将来における採用の可能性を示唆するにとどめた。一方、データセンターイーサネットに関しても、アクセス遅延を解消する新技術が開発されることが採用の前提になる。「特にサーバ仮想化では、膨大なディスクI/Oが発生する。ブロックストレージでは、遅延は許されない」(クレイン氏)

 イーサネット上に実装されるプロトコル次第では、3〜5年後にサーバとストレージ間、そして限定的にサーバ相互間をつなぐための、中程度のパフォーマンスを実現する接続技術になる可能性があると話した。

(@IT 三木泉)

[関連リンク]
ブロケード コミュニケーションズ システムズ

[関連記事]
4Gbps一番乗りでSANを広げる、ブロケード (@ITNews)
もうSANスイッチだけではない、ブロケード (@ITNews)
MS、NTTコムなどが検証開始、「WAFS」って何? (@ITNews)
日本のSAN市場を牽引するブロケード (@ITNews)

情報をお寄せください:



@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)
- PR -