ビル・ゲイツ会長にとって「Web 2.0」とは?

2006/4/22

 米マイクロソフトの会長兼チーフソフトウェアアーキテクト ビル・ゲイツ(Bill Gates)氏は4月21日会見し、グーグルなどが展開するソフトウェアのサービス化について、「これらはWebサービスという言葉で表されているが、ソフトウェアだ」と語った。マイクロソフト自身もWebサービスを展開するが、ゲイツ氏は「マイクロソフトが提供する『MSN Virtual Earth』などのWebサービスは、非常に複雑なソフトウェアが実現している。検索サービスもソフトウェアのイノベーションだ」と語り、引き続きソフトウェア開発技術が重要との認識を示した。

米マイクロソフトの会長兼チーフソフトウェアアーキテクト ビル・ゲイツ氏。20日に来日して21日に離日する1泊2日のスケジュールをこなした

 グーグルやヤフーなどWebベースでアプリケーションを提供する企業が増加。無償でサービスを提供するケースも多く、注目を集めている。マイクロソフトの成長の源となってきたパッケージソフトウェアは、将来的になくなるのか。ゲイツ氏の答えは「ソフトウェアがさまざまな付加価値を提供する。ソフトウェアが重要な鍵を握っている」。サービスの提供形態が変化しても、根幹のソフトウェア開発は将来も重要との認識だ。

 さらにWebサービスの基盤をマイクロソフトが開発してきたことを強調し、「マイクロソフトはソフトウェア産業全体のためのプラットフォームを構築し、他社が接続している。グーグルやヤフーなど何千社がWebサービスを構築している」と述べた。「マイクロソフトが開発ツールを開発したことで、このようなアプリケーションを推進しやすくなった」

 ただ、マイクロソフトはパッケージソフトウェア中心のビジネスがいままでと同じペースで成長するとは思っていない。2005年3月にはPtoP製品を開発していた「Groove Networks」を買収。Gooveの開発者で、Lotus Notesの開発者と知られるレイ・オジー(Ray Ozzie)氏をCTOとして招き入れた。オジー氏はマイクロソフトで同社のWebサービス戦略を進めている。

 ゲイツ氏は「将来はインターネットがプラットフォームになる。われわれはこれをLiveプラットフォームと呼んでいる。レイ・オジーが話をしているが、マイクロソフトはLiveプラットフォームを1つの重要な戦略にしている」と説明。さらに「このプラットフォームの上では色々なサービスを展開できる。ストレージサービスや広告のサービスが可能だ。マイクロソフトはHotmailやメッセンジャーをサービスとして展開している。開発者にはぜひLiveアプリケーションを作ってもらいたい」と呼びかけた。

 一方、ゲイツ氏は、日本ではやり言葉となっているWeb 2.0について、その技術革新を認めながらも「いまはそんなに使われていない。あまりにも意味があいまいだからだ」と指摘した。

 また、ゲイツ氏は10月以降に出荷する「Windows Vista」について「一言でいえばあらゆるシステムをうまく接続するための技術だ」と語った。Vistaを採用することによるTCO削減や新しいアプリケーションも挙げて、「かなり技術的な革新性が凝縮されている」と述べた。同時期に出荷すると見られる次期Officeについても「Officeの影響はまだ過小評価されている。大きな影響が出るだろう」と話した。

(@IT 垣内郁栄)

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