ジュニパー、買収企業の製品群を統合〜IDPによるWinny対策も

2006/4/27

 ジュニパーネットワークスは4月26日、データセンター向けWebアプリケーションのアクセラレーションアプライアンスである「DXプラットフォーム」向けOSの新バージョン「DX OS 5.1」を発表した。新バージョンでは、同社のSSL VPNアプライアンスやルータとの機能的な統合を実現するほか、グローバルサーバ負荷分散(GSLB)を提供する。

ジュニパーネットワークス アジア太平洋地域Emerging Technologies担当ディレクター サイモン・ニューステッド氏
 DXプラットフォームは、ジュニパーネットワークスが2005年に買収したRedline NetworksのWebアプリケーションをアクセラレーション(高速化)するアプライアンス製品群。このDXプラットフォームのOSを一新し、新バージョン「DX OS 5.1」をリリースしたことでジュニパーネットワークスが持つSSL-VPN製品やルータ製品との連携機能を強化した。ジュニパーネットワークス アジア太平洋地域Emerging Technologies担当ディレクター サイモン・ニューステッド(Simon Newstead)氏は、「現在、データセンター内の資産が急増している。これをうまく活用するために負荷分散とアクセラレーションは重要な位置を占める」とコメントした。

 新バージョン「DX OS 5.1」では、新たに仮想化機能を搭載した。これにより、従来SSL-VPN機能を高速しようとする場合、ロードバランス用とアプリケーション高速化用の2台のDXシリーズが必要だったが、仮想化を利用することでこれを1台にまとめることができるようになった。さらに、ルータ製品との連携でアプリケーションベースでのQoS優先順位設定が可能となった。

 同社ではそのほかにも、SSL-VPNアプライアンス「Secure Access」とIDP(不正侵入防御)アプライアンスのOSも一新。両製品間での連携が可能になった。具体的には、IDP側が不正なトラフィックを検知した場合に自動でSSL-VPN側に指令を出し、ユーザーを切断したり、検疫したりするような連携が可能になった。

 また、IDP製品「IDP 3.2R2」では、新たにPtoPファイル交換ソフト「Winny」に対応する。これは、ネットワーク内のWinnyのパケットを監視するほか、インストールベースでの検知も可能。5月中旬ころに提供を開始するとしている。

(@IT 大津心)

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