ジュニパー、WAN最適化ソリューションの今後を語る

2006/5/11

 ジュニパーネットワークスは5月10日、報道関係者向けの説明会を開催し、同社のWANアクセラレーションプラットフォーム「WXシリーズ」における、今後18カ月間の戦略を明らかにした。

ジュニパーネットワークス ET営業開発本部 本部長 短田聡志氏
 WXシリーズは、米ジュニパーネットワークスが2005年に買収した米Peribit Networksの製品群。WANでつなぐ拠点の両端に配置することで、WANのトラフィックを高速化できるというものだ。ジュニパーネットワークス ET営業開発本部 本部長 短田聡志氏は、WXシリーズの戦略の柱に「アプリケーションの向上」「範囲と拡張性の増加」「監視能力と分析結果レポートの活用」の3点を挙げた。

 アプリケーションの向上では、SSL-VPNを中心としたHTTPSのトラフィック増を指摘。しかし、一般的なSSL通信では「SSL通信はビットパターンのマッチングがしにくく、辞書ファイルを使った圧縮が難しい」(短田氏)という問題が存在し、最適化が難しかった。

 そこでWXシリーズでは、まず発信側のSSLの暗号をWXシリーズで解読し、暗号化されていない状態でパケットを圧縮。そのままの状態でWANを経由して受信側のWXシリーズに受け渡す。受信側のWXシリーズは圧縮を解除したうえでパケットにSSLの暗号化をかけ直してユーザーに渡すという仕組みにすることでこの問題を解決したという。「WAN内はSSLの暗号化はされていないが、独自の暗号アルゴリズムで暗号化したうえで流しているため、平文の状態でパケットが流れているわけではない。セキュリティは担保されている」(短田氏)と説明する。さらに対応アプリケーションは、現在はHTTPやCIFS、MAPIだけに限られているが、今後はOracleやSQL、SAPなどへの対応も検討中だとした。

 範囲と拡張性の増加では、エンドユーザーのアクセスが多様化してきている点を指摘。自宅やキオスクなどからアクセスするユーザー用に、PCにソフトウェア版のWXシリーズをインストールすることでトラフィックのアクセラレーションを試みるPC用ソフトウェア「WXエージェント」を提供する予定だ。

 監視能力と分析結果レポートの活用では、複数のWXシリーズを統合的にまとめ上げ、1つのコンソールで管理できる新しいソフトウェア「WX Central Management System(CMS)」を提供する。WX CMSでは、ユーザーごとの権限によって、そのユーザーに関係するWXシリーズのレポートだけを表示させるアクセスコントロールができるほか、アプリケーションごとの動向をレポートする機能も強化した。短田氏は、「例えば、skypeやIMごとのトラフィック動向をレポートし、社内ポリシーに反するソフトウェアのトラフィック帯域を制限するなどの対策が可能となる」と語り、利用方法の1つを紹介した。

(@IT 大津心)

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