ビジネス視点を取り込んだJP1の新バージョン

2006/6/1

 日立製作所は5月31日、同社の統合システム運用管理ソフトウェア「JP1」のメジャーバージョンアップ版を発売したと発表した。新製品「JP1 Version 8」は、ビジネス視点から設定したルールに基づき、トラブルの監視、確認、判断、対処の作業の流れを自動化できることなどが特徴。

日立製作所 情報・通信グループソフトウェア事業部長 中村孝男氏

 情報・通信グループソフトウェア事業部長中村孝男氏は、運用管理ソフトウェアでJP1が国内トップシェアを維持していることを示し、「日本版SOX法などで、JP1はますます重要な役割を果たすようになる。今後も運用管理のリーダーとしてやっていきたい」と話した。

 今回のバージョンアップでは、 ITレベルのPDCAサイクル管理に加え、ビジネスレベルのPDCAサイクル管理を製品に組み込むことが大きな目標になった。このため、まずWebアプリケーションサーバの監視機能(現在のところ対象は日立のuCosminexus Application Serverのみ)やHTTP、SMTPなどのサービスのレスポンスタイムを計測する機能を製品化した。

 uCosminexus Application Serverの監視では、ヒープサイズをモニタリングし、状況に応じてきめ細かくガベージ・コレクションを実行するように制御が可能という。日立では今後、WebLogic、WebSphereといった他社のWebアプリケーションサーバにも対応したいとしている。

 さらにJP1 Version 8では、監視、確認、判断、対処の各段階の作業をルールとして設定できる機能をアドオン製品として提供した。

 新アドオン製品の「JP1/Integrated Management - Rule Operation」を用いると、特定のビジネスオペレーションに関して、何を監視し、その値が許容値を超えた場合にはどのような情報を収集し、収集した情報をどのように判断し、複数考えられ得るアクションからどれを選択するかをルールとして設計できる。このルールに、個々のユーザー企業のビジネスニーズを反映させることで、業務パフォーマンスの最大化を図ることができるという。

 新バージョンでは、検疫ネットワーク構築用のアドオン製品「JP1/NETM/Network Monitor」も登場した。これは通常802.1x対応のスイッチが必要となる検疫ネットワーク構築を、ソフトウェアのみで実現する製品で、認証サーバ機能やトラフィック制御機能が組み込まれている。

 日立ではJP1 Version 8で、約10パーセントとされる市場の伸びを超える売り上げの成長を目指すという。同社は新バージョンの発表とともに、今後JP1でテクニカルパートナー制度を新設することを明らかにした。テクニカルパートナーは、販売パートナーに対して技術的な支援を提供する。販売パートナーにおけるエンジニア不足の問題を軽減することで、売上増に結び付けていきたい考えだ。

(@IT 三木泉)

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日立の発表資料

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