モバイル機器でも日本市場のリーダーになりたい〜ノキア

2006/6/8

 ノキア・ジャパンは6月7日、報道関係者向けの説明会を実施し、同社のエンタープライズソリューション分野への取り組みや、企業向け端末「Nokia E60」や「Nokia E61」の説明を行った。ノキア エンタープライズ・ソリューションズ モビリティ・ソリューションズ副社長 スコット・クーパー(Scott Cooper)氏は、「スマートフォンのシェアは2006年には10%程度だが、2009年には20〜30%になる。今後、スマートフォン向けのエンタープライズソリューションを積極的に提供していきたい」と語った。

■今後はエンタープライズソリューション分野に注力していく

 クーパー氏は、「当社は数年前からエンタープライズソリューション分野に力を入れている。企業向け携帯電話はコンシューマ向け携帯電話とまったく必要とする要件が異なるからだ。例えば、コミュニケーションだけでなく業務用アプリケーションなどのデータサービスが利用できることが必須となる」と説明し、ノキアが今後エンタープライズ向けソリューションやデバイスに注力していくことを示した。

ノキア エンタープライズ・ソリューションズ モビリティ・ソリューションズ副社長 スコット・クーパー氏
  同氏は、データ通信機能が充実したスマートフォンの市場が前述のように2009年に20〜30%になると予測。アジア地域における、モバイルデータサービスの市場は2006年25億ドル(うち日本は14億ドルで56%)から、2008年には53億ドル(同22億ドルで41%)と予測。アプリケーション別では、電子メールが引き続きシェアを拡大するが、CRMやサプライチェーン、表計算ソフトなどの一般的な業務アプリケーションも利用が拡大するとした。

 このように順調にモバイルビジネスソリューション分野は成長し、2007〜2008年には65%の企業がモバイル機器にアプリケーションを搭載していくという。しかし、それに伴いモバイル機器を紛失した際のリスクも高まるため、セキュリティに関しての要求も高まるとし、「ノートブックPCと同様に、モバイル機器にもさまざまなアプリケーションが搭載され、利便性や生産性が向上するのに比例して、管理やセキュリティの重要性が向上する」(クーパー氏)と説明した。

 このようなセキュリティの重要性の高まりに対して、同社ではアプリケーションロックなどの管理機能で対応し、企業のセキュリティポリシーに準拠できるようにしていくという。また、モバイル機器とPBXの統合についても注目しており、日本市場においてはNECや日立など既存プレイヤーと協業して参入していきたいとした。クーパー氏は最後に、同社の目標を「企業向けモバイルデバイスとモバイルソフトウェアのナンバー1プロバイダになる」ことを挙げた。

■セキュリティに続いて、モバイル機器でもリーダーになりたい

 続いて日本市場については、ノキア・ジャパン エンタープライズ・ソリューションズ事業部 カントリージェネラルマネージャー 森本昌夫氏が説明した。

ノキア・ジャパン エンタープライズ・ソリューションズ事業部 カントリージェネラルマネージャー 森本昌夫氏
 森本氏は日本市場について、「2006年当社は『Mobile Voice(VoIP)』と『Mobile Email/PIM』の2つに注力する」と説明したうえで、「現在、日本ではコンシューマ系の端末がメインで、企業向けにきちんと要件を満たした端末は少ないのではないか。当社は企業向け端末には8つの要件が必要だと判断し、Eシリーズではこの要件を満たした」と述べた。

 8つの要件とは、「Business class mobile email」「Advanced business voice」「Connectivity」「Integrated security and device control」「Designed as a business asset」「Common architecture S60 3rd edition」「Performance tuned for business tasks」「Supported by Nokia Business Services」。Business class mobile emailとは、iモードメールなどとは異なる、一般的に企業で使われている電子メールに対応すること。Advanced business voiceは、保留や転送など一般的な企業で使われている固定電話で利用できる機能をモバイル機器でも備えることだという。

 Connectivityは、携帯電話網以外に無線LANやBluetoothなどさまざまなネットワークに接続できる機能。Integrated security and device controlは、企業が最も必要としているセキュリティの機能だという。Designed as a business assetは、現在の日本の携帯電話のように半年〜1年といった短いサイクルでの機種変更ではなく、最低2年程度はモデルチェンジしない基本設計を指す。Common architecture S60 3rd editionは、モバイル機器の共通アーキテクチャで、「モバイル機器のWindowsのようなもの。当社製品は基本的にこれに準じて作られていく」(森本氏)というものだ。

「Nokia E60」の外観。日本語メニューになっている 「Nokia E61」の外観。大き目な端末だ

 Performance tuned for business tasksは、企業向けに最適化のチューンを施すこと。Supported by Nokia Business Servicesは、最も重要な“きちんとしたサポート”を指すという。これら8つの要件を満たす機種として、同社は「Nokia E60」と「Nokia E61」をリリースする。両機種は、まずボーダフォン(ソフトバンク)ブランドで秋以降にリリースされるが、その後「ノキアブランドで、キャリアフリーの端末を出す予定だ。価格は基本的にオープンプライスだが、目安として欧州では350〜450ユーロとなっている」と語った。

 そして日本市場での目標について、森本氏は「現在、セキュリティ分野においてはリーダー的ポジションにつくことができている。私の目標としては、2009年までにモバイル機器などの分野でもリーディングポジションを取りたい」と語った。

(@IT 大津心)

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ノキア・ジャパン

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