日本オラクルが組み込みDB本格展開、オープンソースDBも投入へ

2006/6/17

 日本オラクルは、組み込みデータベースの専門チームを同社アドバンストソリューション本部内に8人体制で設置した。既存製品の「Oracle Database Lite」と、それぞれ買収した「Oracle TimesTen」、オープンソースの「Oracle Berkeley DB」を国内の携帯電話メーカー、通信機器ベンダなどに売り込み、事業の拡大を図る。オラクルは7月にも組み込みデータベースの戦略を正式発表する。

米オラクルでオラクル・サーバ技術開発担当 バイスプレジデントを務めるマイケル・オルソン氏

 Berkeley DBの開発元企業、Sleepycatの元CEOで、オラクルではサーバ技術開発担当のバイスプレジデントを務めるマイケル・オルソン(Michael Olson)氏は、「日本は組み込みデータベースへの関心が特に高いと思っている」と話した。

 Berkeley DBはライブラリ型のデータベースで、リアルタイムアプリケーションに組み込んで利用する。低い遅延性、高スループット、リアルタイムのレスポンスが求められるアプリケーションでの利用が適している。これまで大規模Webシステムの認証アプリケーションや電子商取引サイトのキャッシュ、メッセージングシステム、ディレクトリサービス、ルータのステータス情報などで利用されている。

 500KBとフットプリントが小さいためデジタルカメラや携帯電話のアプリケーションに組み込むことにも適しているという。レコードサイズの上限は4GB、テーブルサイズは265TBまで使用可能。テーブルはメモリ上か、ディスク上に展開。メモリとディスクを混在させることもできる。SQL言語はサポートせず、データ操作が行えるAPIを提供する。

 Berkeley DBはアプリケーションと同じアドレス空間で動作する。アプリケーション開発ではコードを手書きし、機能を提供することが多いが、Berkeley DBを導入することでコードを手書きせずにトランザクションを高速化できるという。Berkeley DBには、C言語で書かれていて、C、C++、Java用のAPIを持つ「Berkeley DB」と、同製品をベースにXMLのネイティブサポートを可能にした「Berkeley DB XML」、Javaで実装し、Java環境での利用に適した「Berkeley DB Java Edition」がある。

 ディスク上でも稼働するBerkeley DBに対して、Oracle TimesTenは完全にメモリ上で動作する。SQL言語も使うことができ、Berkeley DBと比較して大規模なアプリケーションで採用が多いという。

 Berkeley DBはオープンソースライセンスと商業ライセンスのデュアルライセンスモデルを採っている。オープンソースライセンスは無料でBerkeley DBを利用できるが、その成果物となるアプリケーションのソースコードをすべてオープンソースとして公開する必要がある。商業ライセンスは有料でBerkeley DBを利用するが、ソースコードは公開する必要がない。

 デュアルライセンスによって、Berkeley DBのインストールベースや開発者を増やしつつ、ライセンスの売り上げを挙げることができるという。オラクルの買収後もデュアルライセンスは継続している。

(@IT 垣内郁栄)

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