インテル、"CPUレクサス化"第1弾となるWoodcrestを出荷へ

2006/6/27

米インテル サーバー・プラットフォーム事業部長 カーク・スカウゲン氏

 インテルは6月26日、インテルCoreマイクロアーキテクチャを採用した最初のマイクロプロセッサ、「デュアルコアインテルXeonプロセッサー5100番台」(開発コード名「Woodcrest」)を受注開始したと発表した。新マイクロプロセッサの登場により、サーバ用CPUはこれまでのPentium 4からCoreマイクロアーキテクチャに移ったことになる。同社は米国ニューヨーク、サンフランシスコでの発表に先駆けて、東京での発表を行った。出荷開始は6月27日。

 デュアルコアXeon 5100番台は、従来製品と比較して大幅なパフォーマンス改善を実現しながらも消費電力を抑えたプロセッサ。インテル代表取締役共同社長吉田和正氏は、これをトヨタ「レクサス」のハイブリッド車モデルになぞらえ、パフォーマンス、電力効率、機能とすべての点で企業のIT部門が直面する課題を解決するプロセッサだと話した。

 パフォーマンスはシングルコアのXeonとの比較で3倍、Xeonプロセッサ5000番台に比べ1.5倍に達する。メインメモリ容量は64Gバイトと、従来の最大4倍であり、FB-DIMMの採用で速度は最大3倍。L2キャッシュは共有で4Mバイトを搭載。FSBは3倍、I/Oサブシステムは2倍以上の速度改善を実現した。ワット当たり性能はシングルコアXeonに比べ、3.5倍に達している。

デュアルコアAMD Opteron 285とデュアルコアXeon 5100番台の性能比較

 米インテル デジタル・エンタープライズ事業本部副社長兼サーバー・プラットフォーム事業部長のカーク・スカウゲン(Kirk Skaugen)氏は、「インテルのベンチマークではなく業界で利用されているあらゆるベンチマークで、AMDの最新のプロセッサを大きく上回る性能を発揮する。しかし、より重要なのはワット当たり性能。消費電力は80ワットを想定していたが、実際には最高モデルを除くと65ワットを達成できた」と話した。

 さらにスカウゲン氏は、今回のプロセッサを含むBensleyプラットフォームでは、長期にわたるプラットフォーム互換性を提供するとした。Xeon 5000番台から今回のXeon 5100番台、そして2007年第1四半期の投入が予定されているクアッドコアの「Cleverton」、さらに45nm加工技術を採用したデュアルコア/クアッドコアのプロセッサまで、「2009年にかけておそらく6つのマイクロプロセッサ世代にわたり、ソケット互換性を提供する」(スカウゲン氏)

 Bensleyプラットフォームには共通して、サーバ仮想化をハードウェア的に支援する「Intel Virtualization Technology」(VT)が組み込まれている。スカウゲン氏は新プロセッサがVTを主流に押し上げていくだろうとし、「仮想化は全く新しいソフトウェアエコシステムを生み出すだろう」と続けた。

 インテルでは、今後数年にわたる新プロセッサの投入により、「企業ではIT投資の89%が既存システムのメンテナンスに費やされているというが、これを50%に下げたい。サーバの利用率も現在は15%にとどまるとされるが、40%近くまで向上できると確信している」(スカウゲン氏)という。

 一方、Itaniumプロセッサファミリでは、まもなく次期プロセッサ(開発コード名「Montecito」)を発表の予定。インテルでは、高速化をさらに推し進めたXeonプロセッサファミリとItaniumプロセッサのエンタープライズ市場における棲み分けについて、ItaniumプロセッサファミリはメインフレームやRISCプロセッサをベースとして構築されてきた基幹システムの移行にあるとし、これに対応した拡張性を備えているとしている。

 日本ヒューレット・パッカードや富士通の担当者も、多数のCPUを搭載した文字通りミッション・クリティカルな用途では、従来どおりItaniumプロセッサファミリを採用したサーバを推進していくと話していた。

(@IT 三木泉)

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インテルの発表資料

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