みんなで行けば怖くない? 国産ベンダ13社が“連合軍”で海外市場へ

2006/8/8

 国産ソフトウェアベンダ13社は8月7日、サイボウズとソフトブレーンを発起人代表に、国産ソフトウェアの海外展開を支援する「メイド・イン・ジャパン・ソフトウェア・コンソーシアム」(MIJSコンソーシアム)を発足させた。さまざまなジャンルの国産ソフトウェアの機能を連携させることで、欧米のベンダに席巻されているビジネスアプリケーション市場での存在感向上を狙う。「アプリケーションは日本のソフトが優秀というナショナルブランドの確立を目指す」(コンソーシアム)という。

 参加したのは下記の企業。今後も参加企業を募り、年内には二十数社に拡大する考え。当初はLLP(有限責任事業組合)として運営。将来的には運営子会社の設立も検討する。「国産ソフトウェアを保有し、そのライセンスとソフトウェア関連の売り上げが全体の過半数を超える」、あるいは「ある市場カテゴリでトップシェアを持つか、それに準ずるソフトウェアを保有する」という参加基準を設ける。コンソーシアムの事務局を務めるソフトブレーンの代表取締役社長 松田孝裕氏は「遊びではなく、まじめにやる」と力を込める。

アプレッソ
インフォベック
ウイングアーク テクノロジーズ
ウッドランド
エス・エス・ジェイ
クオリティ
構造計画研究所
サイボウズ
システムインテグレータ
ソフトブレーン
東洋ビジネスエンジニアリング
HOWS
リード・レックス

 松田氏は国産ソフトウェアについて「1つ1つは海外製品に負けない」と強調。しかし、国内市場では海外ベンダのブランド力や資金力に押されて苦戦、単独で海外に進出しても撤退するケースが多い。「そこで、国産ソフトウェアベンダが結集して海外展開および国際競争力強化を図る」(松田氏)という。

コンソーシアム各社の製品構成(クリックで拡大します)

 コンソーシアムの活動は各アプリケーションの連携強化と、海外向けマーケティング活動の2つ。アプリケーション連携では、これまでカスタマイズで対応していた連携作業を、ベンダ側があらかじめ行い、エンドユーザーのコスト削減を狙う。コンソーシアム参加企業の製品には、業務アプリケーションのほかに営業支援ソフトウェアや開発支援ツール、運用管理ソフトウェアがあり、連携のメリットがあると判断した。

 第1フェイズでは製品を個別に連携させるが、第2フェイズでは各アプリケーションの共通インターフェイスを開発し、パッケージごとの連携を可能にする。各アプリケーションの機能をSaaS(Software as a Service)として提供することも検討し、ユーザー登録やシングルサインオンなどSaaSの共通プラットフォームの開発を進める。2007年2月には開発の成果を示す予定だ。第3フェイズでは各アプリケーションの機能をモジュール化し、サービスとして柔軟に組み合わせられるSOA連携に取り組む。

 サイボウズの代表取締役社長 青野慶久氏は、同社製品の採用をほぼ決定していた企業が「マイクロソフト製品で統一すると楽でしょ」との理由で「Microsoft Exchange」に寝返ってしまった案件を紹介し、「統一した価値を示されると国産ソフトウェアは弱い」と語った。コンソーシアムでは国産ソフトウェアの連携で、「欧米のベンダに負けない連合軍が組める」と強調。コンソーシアム参加企業で、「ソースコードの共有も当然として考えていく」という。「今日が日本のソフトウェアベンダの反撃の日だ」(青野氏)

 コンソーシアムが力を入れるもう1つの分野は海外市場向けのマーケティング。「海外では1社でのマーケティング、販売活動では限りがある」(松田氏)ため。コンソーシアム設立自体が「マーケティング活動の一環」(青野氏)ともいえ、「“国産”にこだわって一致団結して世界を目指すという強いメッセージ性を出していく」という。11月にも中国・上海にコンソーシアムの拠点を設けてマーケティング活動を開始する。システムインテグレータの代表取締役 梅田弘之氏は、マーケティングの強化や販路設立、販売活動のコスト削減、情報共有などコンソーシアムのメリットを説明。「みんなで行けば怖くはないではなく、このようなメリットを考えて集まった」と話した。

コンソーシアム参加各社の代表者ら

(@IT 垣内郁栄)

[関連リンク]
MIJSコンソーシアム

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