新ソフト流通方式? Virtual Applianceのコンテスト結果発表

2006/8/19

 ヴイエムウェアは8月18日、米国カリフォルニア州サンフランシスコで開催中のLinuxWorldにおいて、米ヴイエムウェアが「Ultimate Virtual Appliance Challenge」コンテストの結果を発表したと発表した。

 Virtual ApplianceとはOSとアプリケーションをパッケージ化したもの。VMware PlayerやVMware Serverなどの仮想マシン環境がインストールされているPCであれば、ハードウェア構成などを気にすることなく、即座に動作させることができるという利点がある。一般的なソフトウェアでは、アプリケーションが対応するOSをまずインストールし、必要な構成を行ってからアプリケーションのインストールや設定の作業を実施するという手順を踏まなければならないが、Virtual Applianceであれば、場合によってアプリケーションの簡易的な設定が必要とされるのみとなる。いったん導入した後にPCを入れ替えるのも容易。また、Windowsユーザーが、Linuxの設定などをまったく知らずに、Linux上に構築されたアプリケーションを利用するといったことも可能になる。

 米ヴイエムウェアはVirtual Applianceを新しいソフトウェア流通手法として提唱しており、同社のWebサイトにはオープンソースのOSと、この上に構築したアプリケーションをパッケージ化したVirtual Applianceが多数ポストされている。

 今回のコンテストは、革新的な自作Virtual Applianceを表彰することで、さらにVirtual Applianceを普及させることを目的として実施された。

 最優秀賞を受賞したのは「HowNetWorks Virtual Appliance」。自作のプロトコルアナライザを搭載、Etherealなどより分かりやすくパケットの流れを見ることのできる作品。サーバ部門では、「Enterprise Encryption Server」が受賞した。OpenPGPベースのデータ暗号化/復号化アプライアンスで、暗号化されていないファイルをFTPやファイル共有プロトコルでこのサーバに送ると、データを自動的に暗号化し、事前に設定した場所へ送信・保存することができる。

(@IT 三木泉)

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ヴイエムウェア
米ヴイエムウェアのVirtual Appliance紹介ページ

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