製造業の課題はロジスティックス、オラクルが製品投入

2006/9/8

 日本オラクルは9月7日、米本社が買収したG-Logのロジスティックス管理製品と自社の倉庫管理製品「Oracle Warehouse Management」を組み合わせた新しい製造業向けのソリューション「Oracle Transportation Management」の提供を開始した。グローバル化が求められる製造業ではロジスティックスの最適化が課題として、マスター統合ソフトウェアやサプライチェーン管理(SCM)と合わせて提案する。

日本オラクル エンタープライズアプリケーション営業統括本部 製造営業部 部長 宍戸武士氏

 Oracle Transportation Managementは製造業の部材や部品、商品の運送に関して最適の計画を立てるソリューション。貨物のトラッキングや例外管理も可能。日本オラクルは「日本の製造業はこれまで物流を改革してこなかった」(日本オラクル エンタープライズアプリケーション営業統括本部 製造営業部 部長 宍戸武士氏)としていて、コスト削減や最適化の余地は大きいと見ている。

 宍戸氏は国内製造業の課題をグロバール化への対応と指摘した。「国や拠点ごとに製品、部品の情報が異なり、リアルタイムに一致させることができない」(同氏)。日本の多くの製造業では急激な海外進出などで部品のマスター管理ができていないケースもあるとして、データ統合製品の「Oracle Product Information Management Data Hub」「Oracle Customer Data Hub」などを提案する。宍戸氏は「マスター統合で人、モノ、カネの流れを整理することが重要だ」と話した。

 オラクルは、従来のSCMと組み合わせる需要主導型プランニング・ソリューションの「Demantra」も投入する予定(参考記事)。一般のSCMと比較して需要予測の精度を向上させた製品で、製造業に売り込む。

(@IT 垣内郁栄)

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