ネオジャパン、国内ベンダ初のSaaS型サービスをリリース

2006/9/15

 ネオジャパンは9月14日、ソフトウェアをサービスとして提供するSaaS(Software as a Service)型の新サービス「Applitus」の提供を開始した。同社のグループウェア「desknet's」のほか、他社製品の提供も行う。同社 代表取締役 齋藤晶議氏によると、「Applitusは日本ソフトウェアメーカーが初めて提供するSaaS型サービスだ」と説明した。

 Applitusは、グループウェアや顧客管理システムといったさまざまなWebアプリケーションの中から、ユーザーが好きなものを選んで利用できるオンデマンド型のWebサービス。パッケージソフトと比べて、初期投資がかからない点や自社運用の手間が省ける点が、従業員30人〜200人程度の中堅企業などに訴求できるとした。齋藤氏は、「Applitusリリース以前から、サーバ運用などを当社に任せていた企業は多数あった。やはり、ソフトウェア導入における運用の手間はバカにならない。その点、オンデマンドサービスは保守運用一切を当社が受け持つので、IT管理者のいない中小企業は導入しやすいだろう」と述べた。

 開始当初から提供されるサービスは、グループウェア「desknet's」、営業日報管理システム「desknet's SSS」、顧客対応管理システム「desknet's CAMS」、イントラブログシステム「desknet's Blog」、データ一斉送信システム「desknet's DAX」を用意した。また、他社製品として、デジタル・ナレッジのeラーニングサービス「ナレッジデリ」もApplitus上で提供する。

 Applitus最大の特徴は、カスタマイズだという。従来は、UNIXサーバやオフコンなど、さまざまなプラットフォーム上で利用しているケースが多かった。このため、カスタム依頼があった場合に、それぞれのプラットフォーム上で開発・検証などを行わなければならなく、必然的にカスタマイズコストも高かったという。一方、Applitusでは、すべてのサーバがRed HatLinux ES3上で動作しているため、カスタマイズ環境が統一され、コストを数分の一程度に抑えることができるという。また、カスタマイズコストは、一括もしくは月額費用に上乗せのいずれかを選択できる。

 管理面では、サーバ管理ツール「PLESK」を標準提供する。PLESKでは、ユーザー自身がメールアドレス作成やIPアドレス管理、ハードディスク容量の増加などをすべてWebサイト上で行うことができるため、利便性が向上した。また、1カ月後をめどに、仮想プライベートネットワークを容易に構築できる仮想専用線サービス「PacketiX VPN 2.0」も提供する予定だ。

 価格は、ベーシックプラットフォームが初期費用5万2500円、月額1万5750円。desknet'sが初期費用1万500円、月額費用は1ユーザー当たり525円。desknet's SSSが月額1ユーザー当たり525円。desknet's CAMSが同1050円。desknet's Blogが同525円。desknet's DAXが同525円。

(@IT 大津心)

[関連リンク]
ネオジャパンの発表資料
Applitus

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