若者がワンクリック詐欺のカモ、アダルトサイトで接触?

2006/9/28

 有限責任中間法人ブロードバンド推進協議会(BBA)が9月27日に発表した調査結果で、15〜19歳の若年層にワンクリック詐欺の被害が広がっている実態が明らかになった。ワンクリック詐欺はアダルトサイトなどで本人が意図せずに会員登録させられ、料金を不正に請求される詐欺。料金を支払わなければ被害は発生しないが、詐欺に遭った若年層の半数は請求に応じて支払いをしていた。BBAは「ワンクリック詐欺についての認知を上げる必要がある」としている。

BBAが示したワンクリック詐欺の例。個人情報があたかも取得されたかのように画面表示される

 調査はYahoo!リサーチを使って全国の一般ユーザーと、一般ユーザーから抽出したオンライン詐欺の被害経験者に対して実施。一般ユーザー対象調査の有効回答は1140。被害経験者対象調査の有効回答は479だった。調査によるとオンライン詐欺に遭ったことがある一般ユーザーは4.7%。被害経験者への調査ではオークション詐欺が46.7%で最も高く、次いでワンクリック詐欺(28.9%)。不正請求メール(17.5%)、スパイウェアによる銀行カードなどのパスワード盗難(17.4%)だった。日本のインターネット人口7270万人に被害率の4.7%を掛け合わせたBBAの試算によると、オンライン詐欺の被害総額は1304億円。

 2004年から急増しているのがワンクリック詐欺。ワンクリック詐欺はアダルトサイトにアクセスして被害に遭うことが多い。被害者の調査ではワンクリック詐欺の被害率は男性が34.3%で、女性が23.4%。アダルトサイトにアクセスすることが多い男性の被害が目立つ。

 ワンクリック詐欺で最も被害を受けているのは15〜19歳の若年層だ。被害者への年代別調査では、若年層の59.5%がワンクリック詐欺被害に遭っていて、ほかの年代を大きく上回っている。また、若年層ではワンクリック詐欺に2回、3回と被害に遭う率も高く、完全にカモ状態。ただ、不正請求に応じて料金を支払ってしまう率は、企業などでセキュリティの教育を受ける機会がある30歳代を除くと、すべての世代で50%を上回る。ワンクリック詐欺による支払額の平均は1万5373円。

 調査を担当したBBAのセキュリティ専門部会部会長で、ウェブルートソフトウェアのテクニカルサポートディレクター 野々下幸治氏は、「半数の人がワンクリック詐欺で支払いに応じているのは驚くべき結果。ワンクリック詐欺の多くがアダルトサイトで行われていて、相談しにくいという背景もある」と語った。実際にワンクリック詐欺に遭うことが多い若年層の59.5%は何らかのオンライン詐欺被害に遭っても、どこにも相談、連絡していない。相談、連絡しなかった若年層の22.7%は、その理由を「被害に遭ったことを知られたくなかったから」と回答。この比率は全世代の平均の2倍で、野々下氏は「若年層は詐欺に遭ったことを恥ずかしく感じている傾向が高い」と分析した。

 ワンクリック詐欺は、アニメーションを使ってユーザーの個人情報を収集しているかのように画面表示する手法も登場するなど高度化している。ただ、支払いに応じなければ金銭の被害は発生しない。野々下氏は「ワンクリック詐欺に関する認知が広がれば被害は少なくなる」と繰り返した。

(@IT 垣内郁栄)

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ブロードバンド推進協議会

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