安価なチップで導入促進狙う

日立「5円ICタグ」を認定、坂村健氏のユビキタスIDセンター

2006/12/06

 ユビキタス関連技術の標準化を進めるユビキタスIDセンターは12月6日、日立製作所が開発したRFID「μ-Chip Hibiki」を、同センターのID体系「ucode」に対応するタグとして認定したと発表した。同センターの代表で、東京大学教授の坂村健氏は「ucode実用化の兆しが出ていて、ユーザーからはucode認定タグがほしいとの声が増えている。Hibiki認定の意味は大きい」と話した。

hibiki01.jpg ユビキタスIDセンター代表の坂村健氏

 HibikiはUHF帯(860〜960MHz)を使ったISO18000-6 Type C対応、書き換え可能なパッシブ型RFID。月産1億個で単価5円のICタグを開発することを目的に、2004年に始まった経済産業省の「響プロジェクト」の成果を受けて、日立が開発。9月29日に発表し、11月30日にアンテナやリーダ/ライタをセットにした「導入セット」の販売を開始した。

 Hibikiも「出荷個数を増やして、なるべく早く単価5円を実現したい」(日立製作所 情報・通信グループ トレーサビリティ・RFID事業部 事業部長 井村亮氏)としていて、坂村氏は「世界的に最も安いチップだ」と評価する。安価なICタグをucode認定することで、企業のucode導入を促す考えだ。

 ucodeの特徴はIDを割り当てる対象を限定しないこと。128bit長のコードで、ほかのコード体系を包含できるメタコード体系を採る。ICタグだけでなく、バーコードや二次元バーコード、アクティブICタグ、アクティブ赤外線タグなどにもucodeのIDを割り振ることが可能。割り当てる対象に関係なくucodeのIDはユニークで、企業内に導入すれば利用するサービスや事業所、システムに関係なく「組織に横串を刺してコードを運用できる」(坂村氏)という。「そこが(ICタグの標準化団体)EPCglobalとの違いだ」と坂村氏は語った。EPCglobalもHibikiの認定作業を進めている。

hibiki02.jpg ucodeに対応させた「μ-Chip Hibiki」のデモンストレーション。カートに乗せた物品を一括検品できることが示された

 ユビキタスIDセンターはucodeを割り当てるタグの種類を、インターフェイスとセキュリティでカテゴリ分けしている。Hobikiのインターフェイスは「Category 1」のRFタグ(RFIDや非接触ICカードなどを指す)で、セキュリティではデータ欠損検出機能を備える「Class 0」とされた。Category 1ではほかに日立の「ミューチップ」、凸版印刷の「T-Junction」などが認定されている。井村氏はucode認定について「日立の事業機会が大きく広がる」と話した。

(@IT 垣内郁栄)

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