独Software AGが日本法人を設立

ドイツの老舗DBMSベンダ、日本におけるSOA市場開拓へ

2006/12/07

softag01.jpg 独Software AG CEO カールハインツ・ストレビッヒ(Karl-Heinz Streibich)氏

 ドイツに本社を置くSoftware AGは12月7日、100%出資の現地法人、ソフトウェア・エー・ジー株式会社を設立し、営業を開始すると発表した。発足当初、社員は20数名で、2007年度に倍増予定。これまで国内代理店を務めてきたビーコン インフォメーション テクノロジーから業務を引き継ぐ。すでに2005年3月からはR&Dを含めた協業を始めている富士通をはじめ、今後はSI事業者とのパートナー関係の構築を進めていき、国内のSOA市場開拓に向けて営業展開を本格化する。

 Software AGは1969年創業の老舗。メインフレーム向けデータベース「Adabas」や、プラットフォーム非依存の開発言語「Natural」といったミッションクリティカル向け製品で30年以上の歴史を持つ。1999年には業界初のXMLデータベースサーバ「Tamino(タミーノ) XML Server」をリリースするなど、高い技術力で知られ、現在、欧米を中心に世界70カ国で3000以上の顧客ベースを持つ。

 2003年にリリースしたSOA統合ソリューション「crossvision」の売り上げが2006年に対前年比で21%伸びるなど、XMLやSOA関連で業績を伸ばし、2005年の全体の売上高は対前年比で6%増の438億ユーロ(約6700億円)。また、2006年の9カ月間は対前年同期比で10%と急成長。2003年から3年で株価が5倍になるなど好調だ。

softag02.jpg ソフトウェア・エー・ジー 代表取締役 福島徹氏

 これまで代理店経由で十分なカスタマーサポートができなかった点を、現地法人による直販体制にすることで改善。独Software AG CEO カールハインツ・ストレビッヒ氏は「カスタマーは、われわれの製品に100%フォーカスした事業体を求めている」と現地法人立ち上げの理由を説明した。日本法人の代表取締役に就任した福島徹氏は「これまで30年の長い歴史がある会社で、国内にも200社の顧客がいる。現在それを引き継ぎ中で、重い責務だと感じている」と話した。今後は日本市場における知名度向上と日本固有のニーズを汲み上げた開発を進め、5年間で、世界全体のSoftware AGの売り上げに占める日本のシェアを15〜16%程度に引き上げたい考えだ。

情報をお寄せください:



@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)