買い控えの反動は来るか

Windows Vistaに翻弄されるPC市場、2007年は?

2007/01/29

 ガートナー ジャパンによると2006年の国内PC市場は1364万台の出荷で前年比3.6%減のマイナス成長だった。法人市場は買い替えサイクルの谷間となり、個人市場ではWindows Vista発売前の買い控えが影響した。ガートナーは2007年はプラス成長に転じると見ているが、「Windows Vistaの発売開始当初の影響は限定的」との見方などから、1桁中盤の成長率にとどまるとしている。

 国内PC市場は2005年まで3年連続でプラス成長だったが、2006年は法人、個人市場ともマイナス成長だった。法人市場は2006年が買い替えサイクルの谷間に当たり、買い控える企業が多かった。2000年問題前後に買い替えたPCを2004年にリプレースした企業が多く、次の買い替えは2008年と見られる。ただ、中小企業はPCへの投資に積極的で、2桁成長だった。

ユーザーが地デジを優先

 個人市場は8%の減少。Windows Vistaの発売前年でユーザーが買い控えたり、ベンダが在庫調整をしたことが響いた。また、価格が下落した地上デジタル放送対応の薄型テレビなどを優先するユーザーが多かったとガートナーは分析する。地上デジタル放送のチューナーを搭載するPCが増え、製品単価が上昇したこともユーザーの購入を遠のかせた。

 ガートナーはマイナス成長について、上記の理由に加えて、PCが「消費者にとって魅力的な新しい要素に乏しいこと、ユーザーの二極化が進んでおり、電子メールやインターネット閲覧にパソコンの用途が限定されているユーザーにとっては、低価格化や故障以外にパソコンの新規購入/買い替えを促す材料が見当たらないといったことが、個人需要低迷の根底にある」と分析している。

高成長には業界全体の努力が必要

 ガートナーは2007年の国内PC市場をプラス成長と見ている。Windows Vistaが発売されることや大企業が2007年後半からPCのリプレースを本格化させることが需要につながると予測している。ただ、「Windows Vistaの発売開始当初の影響は限定的」「法人市場全体が本格的な買い換えサイクルに入るのは2008年」などの理由で成長率は1桁中盤としている。これ以上の成長率を狙うには、「用途が限定されている個人ユーザーに対して効果的な方法でWindows Vista搭載製品をアピールする、業界全体のより一層の努力が必要」という。

 2006年のPCベンダ別の出荷台数シェアはNEC、富士通、デル、東芝、ソニー、その他ベンダの順で、2005年と同じだった。NECと富士通は前年比マイナス、デルと東芝、ソニーは前年比で出荷台数を伸ばした。

(@IT 垣内郁栄)

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