XPとVistaの混在環境で、外字やJIS2004を運用

Vistaの文字化け修正します――日立が官庁向けに文字環境整備

2007/02/08

 日立製作所は2月8日、官公庁や自治体のさまざまな業務システムで、個別システムごとに分散していた外字データの共有や一括変換処理といった文字環境の一元管理を実現する「日立文字基盤ソリューション」を2月9日から提供すると発表した。同ソリューションでは、Windows VistaとWindows XP以前との間で発生する文字化けや、表示されるべき文字が空白となるなどの問題にも対応する。

 人名や地名に使われる漢字は、同じ文字でも旧字体や異体字など多くの字形が使われるため、これまで外字データとしてシステムごとに登録してきた。こうした業務システム間で文字情報をやりとりする際には文字の変換テーブルを用いる。同ソリューションでは、こうした多数の業務システムにおいて一元管理されたポリシーや変換規則により、異なるシステム間やOS間で変換を行う。

 Windows Vistaでは、2004年に改定された文字コードの「JIS X 0213:2004」、通称“JIS2004”が採用され、これまで表示できなかった漢字や旧字体が表示できるようになったが、逆に、Vistaで入力した文字がWindows XPやWindows Server 2003で意図しない字体で表示されたり、空白文字となるなどの問題が指摘されていた。

 なお、マイクロソフトは2月8日、Windows XPおよびWindows Server 2003向けのJIS2004対応フォントパッケージと、Windows Vista向けのWindows XP互換(JIS X 0208:1997)のフォントパッケージを、それぞれMSゴシックとMS明朝の書体について提供を開始している。

hitachi01.png JIS漢字コード(JIS X 0208)の2004年の改訂で例示字形が変更された文字。Windows VistaとWindows XPで文字データをやりとりした場合、異なる字形が表示される場合がある

(@IT 西村賢)

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