新生ライブドア 4月2日スタート

ライブドアが社名変更しなかった理由

2007/04/02

ライブドア写真 (左から)ライブドア・ホールディングス 代表取締役社長 平松庚三氏、同 上級執行役員経営企画管理部長 落合紀貴氏、ライブドア 代表取締役社長 出澤剛氏、同 副社長 照井知基氏

 「広報にリラックスして喋るよういわれましたが、笑顔の会見に慣れていないので頬が引きつっています」。ライブドア・ホールディングス 代表取締役社長の平松庚三氏は冒頭の挨拶でそういい、少し固い笑顔を見せた。平松氏にとって笑顔が許される記者会見は久しぶりのことだった。「7時間立ちっぱなしの株主総会」など、ライブドアの代表を務めたこの1年はまさに激動の時期だったという。しかし「最も成長した1年だったとも思える」と笑いながら話す平松氏の明るい表情からは、新しい出発を迎えたライブドアのいまがうかがえる。

 旧ライブドアは、会社分割による持株会社制への移行で、主にグループ会社の管理と訴訟管理を行うライブドア・ホールディングスと、メディア事業およびネットワーク事業を統合した事業会社ライブドアに機能分化した。そのうえで、持株会社と15の事業会社(新ライブドア子会社の3社を含む)で構成されるライブドアグループ(従業員約3500人)が新たに編成された。

 グループの中核は、インターネット事業に特化したライブドアである。ライブドアの代表取締役社長に就任したのは、旧ライブドアの上級執行役員メディア事業部長の出澤剛氏。2002年4月にオンザ・エッヂに入社し、モバイル事業などを担当してきた。代表取締役副社長には、同上級執行役員 ネットワーク事業部長だった照井知基氏が就任した。新会社は、旧ライブドアから継承したポータルサイト運営と、データセンター事業を統合したインターネット事業に注力する。

 新事業会社の商号を決めるにあたり、「ライブドア」を選択しない道もあった。だが、「よくも悪くもライブドアで頑張ってきたということと、マイナスイメージがあるとはいえ、ブランド資産に変わりはないということ、ドメイン変更が既存ユーザーに及ぼす影響などを考えた結果」(出澤氏)、ライブドアの名前を残すことになった。

 新会社が目指すのは、CGM(コンシューマ・ジェネレイテッド・メディア)領域におけるリーディングメディアだ。月間ユニークユーザー数1800万人超のポータルサイト「Livedoor」を基盤に、新規のコンテンツビジネス開発へ資源を集中することで、事業拡大を図るという目標を掲げている。

 出澤氏は、ライブドアの新たな施策として3つのビジネスモデルを発表した。

 1つ目は、4月下旬に公開予定のブログサービス。書き込んだ記事内容が自動でカテゴリに分類され、類似の記事を書くブロガー同士を自動で繋(つな)げる。ブログサービスにSNS的なコミュニティ要素を追加したサービスだ。「ブログコミュニティを魅力的なメディアにすることで、広告媒体としての価値を高め、広告売り上げの向上に繋げたい」と出澤氏は話す。

 2つ目は、ライブドアが一般個人に提供しているインターネットサービスを企業にOEM提供する事業の展開。ブログやSNS、ブックマーク共有といったCGM機能を法人向けソリューションとしてリリースすることで、販売収益を確保する。同社にはデータセンターのホスティングサービスを提供する約4000社の法人顧客がおり、まずはこれらの層にコンテンツ利用の営業提案を行っていく予定。

 3つ目は、インターネットサービスの国際展開。第1弾として、同社独自開発のRSSリーダー「livedoorリーダー」の英語化による海外展開を計画している。

 出澤氏は、これらの施策を展開しながら、3年後に売上100億円、営業利益20%を目指すとした。

 ライブドア・グループ全体としては、継続中の株主代表訴訟への対応やグループ全体のブランドイメージの回復など、課題は山積みといえる。「いまのところ、(株式市場への)再上場は考えていない」と平松氏は強い口調でいい、「会社が消滅するまで、ガバナンスとコンプライアンスの強化は続けていく」として、持株会社としての役割を強調した。

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(@IT 谷古宇浩司)

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