64ビット専用になるほか、SQLやAPIを強化

ウイングアーク、今秋発表の新作「Dr.Sum EA 3.0」を紹介

2007/05/18

 近年、企業が取り扱うデータ量は増加し続けている。しかし、増える一方のデータを有効活用できている企業は少ない。ウイングアーク テクノロジーズのDr.Sum EAは、そういったデータベースに溜まっている企業データを収集し、独自開発のデータベースエンジンで高速に集計してさまざまな角度でレポーティングできるツール。そのDr.Sum EAが、ユーザーの数々の要望を取り入れた最新バージョン3.0を今秋に発売する予定だ。バージョン3.0について、ウイングアーク テクノロジーズ 製品企画部部長 田中潤氏に話を聞いた。

 Dr.Sum EAは、データ収集の高速性や、使い慣れたExcelやWebブラウザのインターフェイスで作業できることから初心者にも広く受け入れられ、2007年2月末時点で1600社、2450サーバに採用されている。

田中氏写真 ウイングアーク テクノロジーズ 製品企画部部長 田中潤氏

 この秋にリリース予定の「Dr.Sum EAエンジン バージョン3.0」は、Dr.Sum EAのエンジンの最新バージョン。現在のバージョンでは、「Dr.Sum EA Advance」が32ビット、「Dr.Sum Premium」が64ビット、「Dr.Sum EA Enterprise」が32/64ビットだった。しかし、バージョン3.0は64ビット専用となった。64ビット専用にした点について、田中氏は「最近は扱うデータ量が多くの企業で増えてきており、数億レコードレベルのデータも珍しくなくなった。このような膨大なデータを扱うにはやはり32ビットよりも64ビットの方が向いている。ハードウェアがすでに64ビット化している点からも、ソフトウェアの64ビット化の敷居が低くなってきているのではないか。ただし、32ビット版をなくすわけではなく、3.0が出てからも32ビット版の2.5シリーズは継続して販売する」と説明した。

 3.0では64ビット専用としたことにより、32ビットとの互換性を持つ必要がなくなり、その部分を削ったことでさらに高速化したという。また、運用面やセキュリティ面の強化策として、データ投入時に自動的にデータを小分けにして高速化する機能や、マルチVIEWで集計を自動的に最適化する機能を新たに搭載した。関数を実行しながら集計も行えるようになった。そして、そのほかの大きな変更ポイントには、ツールの強化が挙げられる。

 3.0では、Dr.Sum EAの管理ツールとしてDr.Sum EAへアクセスしてSQLを実行できるDSQL(Dr.Sum SQL)を導入した。このツールは、「これはSQL*Plusみたいなものだと考えていただければよい。コマンドベースで遠隔地からさまざまな管理ができるようになる。Oracleなどに慣れている管理者であれば、こちらの方が使いやすいのではないか」(田中氏)と説明した。

 マルチVIEWの強化は、閲覧する条件によって自動的に投入するテーブルを変更し、データの効率的な運用を実現する機能。テーブルを複数に分割することにより、集計時にも条件に合ったテーブルのみからデータを取得すればよいため、集計も効率よく行うことができるようになった。SQLの強化では、テーブル操作関数のサポートやサブクエリーの対応などが行われた。そのほか、従来のJavaのAPIの提供に加えて、.NET APIを追加した。田中氏は、「SQLを強化したことで、いままで以上に柔軟な開発が可能になった。サポート関数を追加したことで、複雑な処理もできるようになった。さらに、.NET APIを追加したことで、.NETベースのシステムからDr.Sum EA 3.0を制御できるようになった点も大きい」とコメントした。

 田中氏はこれらの機能強化について、「これらの機能強化の多くは、お客さまから要望が寄せられたものだ。お客さまの要望は、さまざまなルートから積極的にヒアリングしている。バージョン3.0のポイントに64ビット専用になった点が挙げられるが、現在のバージョンですでに半数以上のユーザーが64ビット版を購入しているため、64ビット専用にしてもさほど問題はないと思う。1000万レコードくらいであれば32ビット版を、1億レコードであれば64ビット版を推奨する。今回の機能強化で『RDBに近づいているのでは?』という意見もあるが、これは違う。その点も啓蒙していきたい」と語った。

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(@IT 大津心)

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