サイボウズ Officeを家電量販店で販売開始

やっとパッケージソフトを名乗れるようになった〜サイボウズ

2007/07/05

 サイボウズは7月5日、ソフトウェア販売を行うジャングルと業務提携し、サイボウズのグループウェア「サイボウズ Office 6」のパッケージ版を家電量販店において7月20日より販売開始すると発表した。サイボウズ 代表取締役社長 青野慶久氏は、「創業以来ダウンロード販売やパートナー経由での販売を行ってきており、パッケージを持たない形態だった。今回初めて家電量販店でのパッケージ版の販売を始められることになり、満を持して本当の意味でのパッケージソフトウェアを名乗れるようになった」とコメントした。

パッケージ写真 「サイボウズ Office 6」のパッケージイメージ

 青野氏によると、グループウェアの市場規模は約400億円でここ数年間横ばい状態が続いている。一方で、IBMのWebSphereやマイクロソフトのSharePointなど、新たな製品が投入されてきており、競争は激化しているという。そんな中、サイボウズのグループウェアは国内シェア24.6%であり、2万5000社、250万人が利用している。

 また、サイボウズ Office 6のユーザー構成規模を見ると、11〜50ユーザーが一番多く46%、続いて51〜100ユーザーの20%、1〜10ユーザーの小規模ユーザーは全体の17%程度と少ない。また、売上別に見ても、売上高10億円未満の企業におけるグループウェアの導入率は38.0%程度となっている。

 これらの点を踏まえ、青野氏は「国内の事業所の大半を占める10人以下の企業へのグループウェアの導入率はまだ低い。つまり、まだその市場にはビジネスチャンスがある。しかし、それらの企業の多くがインターネットに接続していなかったり、SIerを利用していないのでいままでの販路ではリーチできていないかった。その点、家電量販店でのパッケージ販売ではこれらの層にもリーチできるはず。ここ数年サイボウズ ガルーンで大企業向けシェアの拡大してきたがこれからは小企業向けのシェア拡大を目指す」と意気込みを語った。

青野氏高田氏写真 パッケージを持ち喜ぶ青野社長(右)、左は販売を手掛けるジャングルの高田社長

 実際に店頭で販売するのは、「サイボウズ Office 6」の10ユーザー版の基本セットでスケジュールやメールなどの基本機能が収録されているもの。価格は8万3790円(税込み)。家電量販店のいわゆる“地域一番店”を中心に展開していく。販売目標は初年度200社、次年度250社を目指す。ジャングル 代表取締役社長 高田晃子氏は、「パッケージソフトとして8万円はかなりの高額商品になるが、弥生シリーズのように高額のパッケージ商品でもニーズがあるものもある。まずは、家電量販店の店頭に並んで“手に取れるようにできること”が重要だ。パッケージを眺めて興味が湧いて、会社に戻ってから詳しく調べてインターネットで買うのもありだろう」と語った。

(@IT 大津心)

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