アーキテクチャ分析ツール「Lattix」

アプリケーションの構造をマトリックス形式で視覚化すると

2007/07/12

 テクマトリックスは7月12日、米Lattixと日本国内での総販売代理店契約を締結、(Lattixが開発した)アーキテクチャ分析ツール「Lattix」の販売を開始したと発表した。国内でのマーケティング、日本語化、ユーザーサポートを担当する。

lattix写真1 米Lattix 副社長 フランク・ワルドマン氏

 アーキテクチャ分析ツール「Lattix」のユニークな点は、アプリケーションやデータベースの構造(アーキテクチャ)を分析し、構成要素(サブシステム、モジュール、ファイル、関数)の依存関係をマトリックスで表示できること。大規模化、複雑化するソフトウェアの内部構造を可視化し、運用・管理の簡易性実現を支援する。

 同ツールがアーキテクチャの分析に応用する手法は、マサチューセッツ工科大学が1970年代に開発した「Dependency Structure Matrix」(DSM)である。複雑な製品開発プロジェクトにおけるプロセスの最適化を目的として、現在でもNASAやボーイング、フォードといった製造業で導入されている。構成要素間の依存関係を可視化するというDSMの手法をソフトウェアの構造分析に応用し、ツールとしたのがアーキテクチャ分析ツール「Lattix」だ。

 DSMによるアーキテクチャ構造の基本的な表現はマトリックス(表形式)である。例えば、あるシステムがモジュールAからモジュールDで構成されているとして、それぞれのモジュールの依存関係が表で視覚的に把握できる。モジュールが参照するクラス数は数字で表現され、数値が大きいほど、参照するクラス数がたくさんあることを示す。

lattix写真2 マトリックス(表形式)でソフトウェアの構造を表現

 アーキテクチャがきれいに階層化されておらず、各モジュールの依存関係に合理的な意味が存在しないという複雑怪奇な構造を持ったソフトウェアの場合、保守・運用段階であるモジュールを変更すると、予想外の不具合が生じる可能性が高い。同ツールは、ソフトウェアのアーキテクチャを“あるべき形(階層化され、依存関係が整理された形)”に戻すシミュレーションを行うことができる。

 同ツールを活用する時の基本的なアプローチは以下の通り。初期DSMを作成し(コードだけではなく、データベースやコンフィギュレーションなどさまざまな領域に適用可能)、その後、概念アーキテクチャを作成(DSMを「あるべき構造」に変換)、不要な依存関係を削除したり、構造の追加をしたりするなど、改善のポイントを特定し、ルールを確立して適用する。そのほか、要素に変更を加えた場合に発生する影響度を分析できる機能なども搭載されている。

 依存関係マトリックス、階層構造分析などの分析結果は、エクセルやHTML、XML形式で出力可能。Lattixが解析可能な言語・フレームワークは、Java(jar、class、zipファイルから解析)、Hibernate、Spring(全体の依存関係を解析)、C/C++(ソースコードから解析)、Oracle(スキーマの解析)など。SQL Serverには10月頃に対応予定。7月12日に発売するのは英語版。2007年8月下旬に日本語版をリリースする。

 米Lattix 副社長 フランク・ワルドマン(Frank Waldman)氏によると、DSMをソフトウェアの構造分析に適用したのは同社が初めてだという。

(@IT 谷古宇浩司)

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