F5新製品リリース

F5が「WANJet」の最新リリースを発表、「WAN最適化製品の枠を超える」

2007/12/05

 F5ネットワークスは12月5日、WAN最適化アプライアンス「WANJet」が同社のトラフィック管理アーキテクチャ「TMOS」(Traffic Management Operation System)に対応したと発表した。

F5写真 WAN最適化アプライアンス「WANJet 300」(上)と「WANJet 500」(下)

 「TMOS」は、F5製品共通のソフトウェア統合基盤と位置付けられる。同社の解説によると、従来、アプリケーションを最適に動作させる機能は、アプリケーション側に実装するか、別途ネットワーク機器を導入する必要があった。しかし、TMOSに対応した製品であれば、ネットワーク上でのアプリケーション配信を最適にする機能のほか、サーバ側でアプリケーションを最適に動作させる機能をネットワークへオフロードできるようになるとしている。

 TMOSに対応することで、F5製品の機能のモジュール化が容易になった。必要な機能を個別にプラグインすることで利用できるようになる。例えば、Webアプリケーションファイアウォール(WAF)機能を提供する「BIG-IP Application Security Manager」がTMOSに対応したことで、「BIG-IP Application Security Manager」モジュールとして、BIG-IP LTM(Local Traffic Manager)にアドオンできるようになった。

 今回「WANJet」がTMOSに対応し、F5製品の統合強化が図られるようになったことで、同社の集中ネットワークデバイス管理アプライアンス「Enterprise manager」を使用し、「WANJet」アプライアンスすべての集中管理が可能となった。同社 シニアプロダクトマーケティングマネージャの武堂貴宏氏は「(TMOSに対応したことで)WANJetは、WAN最適化製品という枠を超える」と話す。

 同社では、SSL-VPNアプライアンス製品「FirePass」のTMOSアーキテクチャ対応も予定している。これにより、同社製品群のアプリケーション・デリバリ・ネットワーキング(ADN)ポートフォリオへの組み込み作業は一段落する。

 同日、同社は、WANJetバージョン5.0ソフトウェアもリリース、TMOS対応版のWANJetハードウェアプラットフォーム「WANJet 300」の販売を開始した。同製品はブランチオフィスとデータセンターを接続する用途として設計されたWAN最適化アプライアンスである。データセンター間接続や大規模拠点間接続用には上位モデルの「WANJet 500」を用意している。

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(@IT 谷古宇浩司)

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