最短5営業日を実現

HPがブレードの“東京生産”開始、PCでは初期不良が半減の実績

2007/12/11

 日本ヒューレット・パッカードは12月11日、従来のPCやワークステーション、x86の「HP ProLiant」に加えて、x86のブレード型サーバ「HP BladeSystem c-Class」も東京都昭島市の同社昭島工場で生産すると発表した。合わせてHP BladeSystemのオンライン販売も開始した。

hp01.jpg 日本HPの昭島工場

 HP BladeSystemは2007年第3四半期の国内x86ブレードサーバ市場でトップシェア(台数33.3%、売り上げ24.4%、IDC Worldwide Quarterly Server Tracker Q3 2007)を獲得。昭島工場での“東京生産”を始めることで国内へのフォーカスをさらに強め、「2008年末までに50%の市場シェアを目指す」と同社の執行役員 エンタープライズ ストレージ・サーバ事業 統括本部長 松本芳武氏は説明した。

 HP BladeSystemはこれまでシンガポール、中国、台湾で生産した完成品を輸入し、日本で販売していた。昭島工場での生産開始で、短納期と高品質が期待できるという。従来は、国内在庫がない場合、海外に発注していたため納期が遅くなりがちだった。しかし、今後は計画的に調達した部材を昭島工場で持ち、ユーザーが求める構成にしたがってフルカスタマイズ(注文仕様生産、CTO)でブレードサーバを組み立てて、出荷できる。納期は最短で5営業日を実現するという。

hp02.jpg 従来の販売モデルと東京生産の比較

 品質向上については、先行して東京生産を始めたPCで初期不良率が半減。海外から完成品を輸入する場合の輸送リスクを低減できることが大きい。昭島工場ではHPが直販するHP BladeSystemと、間接販売の「Directpartner」経由で販売するHP BladeSystemを生産する。

 HPはオンライン販売サイト「HP Directplus」でのHP BladeSystemの取り扱いも開始した。対象はエンクロージャ「HP BladeSystem c3000」とサーバブレードの「HP ProLiant BL460c」「BL465c」。Webでの構成、見積もり、購入が可能。CTOによってエンクロージャやサーバブレードの構成を選択できる。

 HPはまた通信事業者向けに耐震性を向上させ、直流(DC)電源に対応した「HP BladeSystemキャリアグレード・プラットフォーム」を発表した。「HP BladeSystem c7000」エンクロージャをベースにBL460cを組み込んだ。価格は300万5100円から。

 HPの世界市場でのx86ブレードサーバのシェアは45.3%でトップ(IDC Worldwide Quarterly Server Tracker Q3 2007)。国内ではトップながらそのシェアは33.3%で、HPは「成長の余地はまだある」(松本氏)と見ている。

(@IT 垣内郁栄)

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