レポーティングツール最新版「Crystal Reports 2008」出荷開始いままでは露出が足りなかった〜山本氏

» 2007年12月12日 00時00分 公開
[大津心,@IT]

 日本ビジネスオブジェクツは12月12日、レポーティングツールの最新版「Crystal Reports 2008」の出荷を開始した。同社 マーケティング部 ディレクター 山本哲也氏は、「露出を増やしてシェア拡大を図る。1年間で1万ライセンス以上の販売を目指す」と抱負を語った。

 Crystal Reports 2008は、全世界で1500万ライセンスの出荷実績を持つレポーティングツールの最新版。Flashファイルとの統合やレポート配布機能の強化、対話型レポーティング機能、What-if分析モデルを搭載した点が特徴だ。価格は、新規ライセンスの場合が8万9500円(税抜き)、アップグレード版の場合が4万7500円(同)。

山本氏写真 日本ビジネスオブジェクツ マーケティング部 ディレクター 山本哲也氏

 Flashファイルとの統合では、XcelsiusやAdobe Flexなどで作成した「ShockWave Flash」(SWF)オブジェクトをCrystal Reports内に埋め込むことが可能になった。レポート配布機能の強化では、XMLでのエキスポートを可能にしたほか、レポート用のWebページを特定の条件で分割し、見やすくする機能などを搭載した。

 対話型パラメータ機能は、ユーザーの要求に応じてレポート表示を絞り込める機能。例えば、全国の売り上げデータのうち、東京のデータだけが必要であれば、東京のデータだけを絞り込んで表示できる。この機能により、ビューア内でこれまでよりも多くの機能を実行でき、利便性が増したほか、レポート数の削減にも貢献しているという。また、Java DHTMLや.NET Webformをビューアでサポート。レポート内のレコードをデータベースに接続しないで並べ替えることなどが可能になった。山本氏は、「クロスタブ機能など、日本独自の商習慣に向けた機能も盛り込んだ。日本のユーザーの声も反映させている」とコメントした。

 販売面では、「ユーザーは多いものの、露出が十分でなかった」(山本氏)とし、SIerやリセラーのサポートを拡大。近日中に専用Webサイトを開設したり、トレーニングの拡充を図る。また、開発者向けのアプローチも強化。.NETやJava、Oracle DBなどの開発者にアプローチするために、コミュニティの立ち上げなどを実施する。

 山本氏は、「ERPやCRM、SCMなどのパッケージ開発時のレポートツールとしてや、分析系システムにおけるレポートなどとして主に使われるはずだ。日本では製造業のユーザーが多いが、それらのメーカーがアジアに進出する際のことを考慮して、日本語と英語の切り替えも容易にした。Unicode対応なので中国語にも対応できる。今後はOEM協業なども視野に入れていきたい」とコメントした。

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