Comet型通信やJavaメソッド呼び出しを実現

Adobe、オープンソースプロジェクト「BlazeDS」を公開

2007/12/13

 米アドビ システムズは12月13日、新たなオープンソースプロジェクト「BlazeDS」のパブリック・ベータ版をAdobe Labs上で公開した。LGPL v3ライセンス下で公開している。

 「BlazeDS」は、クライアント側のFlex/Adobe AIRアプリケーションからサーバ側のJavaオブジェクトのメソッドを呼び出すことができるリモーティング機能と、サーバ側からクライアント側のFlex/Adobe AIRアプリケーションに、CometのようにメッセージをプッシュできるWebメッセージング機能の2つを提供するソフトウェア。BlazeDSのサンプルはwar形式で提供され、Tomcat 6上で動作可能だ。

 「BlazeDS」プロジェクトの2つの機能は、もともとアドビの製品「LCDS ES」(LiveCycle Data Services Enterprise Suite)の機能をオープンソース化したもので、従来の「LCDS ES」は引き続き販売される。ただし、「BlazeDS」では、Webメッセージング機能で1CPU当たり約100〜200程度の接続を処理できるのに対して、「LCDS ES」では数千の接続を処理できるほか、クラスタリング機能も持ち、RTMP(Real Time Messaging Protocol)をサポートするなどの優位点があるという。

 リモーティング機能は、RPC(Remote Procedure Call)モデルでJavaメソッドを呼び出す。データ送信時のフォーマットを変換するロジックの記述が不要であるほか、Flash Remotingでサーバと通信するときのバイナリデータフォーマットである「AMF」(Action Message Format)を使った場合にパフォーマンス向上の利点がある。

 Webメッセージング機能は、前述のようなCometと同様の通信か、新しいHTTPストリーミング(クライアント/サーバ間に永続的なプッシュ接続を実現)を使用できる。

 また、Adobe AIRのベータ3版も公開され、AdobeのWebオーサリングツールDreamWeaverや開発環境FlexBuilderとの連携機能が拡張された。ベータ3版をインストールすると、ベータ2版のアプリケーションとの互換性がなくなるので、注意が必要だ。また、今回の発表に合わせてFlex 3のベータ3版も公開された。

(@IT 平田修)

情報をお寄せください:

アイティメディアの提供サービス

キャリアアップ


- PR -
ソリューションFLASH

「ITmedia マーケティング」新着記事

“AI美女”を広告に起用しない ユニリーバ「Dove」はなぜそう決めたのか
Unilever傘下の美容ケアブランド「Dove」は、「Real Beauty」の20周年を機に、生成AIツー...

有料動画サービス 34歳以下では過半数が利用経験、4割は1日1回以上利用
「ニールセン・ビデオコンテンツ アンド アド レポート 2024」を基に、テレビ画面での動...

2024年のGW予算は横ばい 賃上げよりも物価高と円安の影響が勝る?――インテージ調査
インテージが全国の15歳から79歳の男女を対象に実施したゴールデンウイークに関する調査...